島根・山守network

より多くの人たちが山に目を向けること、また山での作業に“安全に”関われるように、素人目線からの情報の整理、補完が出来れば幸甚

竹を活用し地域を元気にする総合施設 “竹 LABO” オープニングイベント 2020年2月29日


【元モキ製作所の深澤氏】
 アウトドア雑誌やログハウス雑誌にフィーチャーされることも多い薪ストーブメーカのモキmoki-mbg150製作所だが、その会社の元営業課長だった深澤氏は、全国で展開されている純国産メンマプロジェクトの仕掛け人でもあり、邪魔者とされている竹の活用がライフワークと言う人だ。

 2013年の3月に面白い町長が居られる鳥取の智頭町で開催された百業づくりネットワーク総会で出会って、その翌日の予定がキャンセルされて困っていたところに、島根林研の会長&副会長の助力によって急遽奥出雲町で薪・竹活用イベント開催のコーディネートを行なってからのお付き合いだ。
 なので、もう直ぐ7年のお付き合いになるということ。

 その後、島根各地へ林研や当協議会の研修などに何回も深澤氏を招聘して竹活用薪活用のモキのイベントを開催してきていた。

 このモキ製作所の竹(薪)ボイラーは、アウトドアイベントや災害時にも活躍する優れもの。車輪も取り付けられるので、軽トラに乗せての移動も楽だし、うちのデリカスターワゴンにも積める。

 アウトドアでのボイラーへの水の供給は、農業用の大きなタンクを軽トラに乗せて持っていけば出来るので、川遊びの後に軽トラの荷台にブルーシートを張ってお風呂を作れたりもできる。

 そもそも竹を燃料にすると、通常は薪ストーブなどで焚くと脂分が多いので窯が高温になりすぎて機材自体が傷むので燃料には出来ない。
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 ところが、その竹が燃料になるモキのボイラーは貴重な製品である。

 それ以外にも有名なのは、無煙炭化器。


 うちでも使っているが、乾燥した竹や剪定した枝で簡単に炭作りができる。

 炭として燃料にはならない程度のものだが土壌改良材にはなるし、伐ったものが資材に活用できるところが良い。


 また、表には出ていない数字だが、東日本大震災の時には、避難所で凍死された方が3000人余りもおられたらしい。大学の先生が調査した結果の様だ。
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 それを聞き及んだ深澤氏がモキ時代にプッシュしていたのが、上画像の羽釜、焼き芋ボックス、車輪と手押しシステム付きの多目的薪ストーブ。
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 わたしが関係している雲南市のバイオマス資源市でも活躍している。
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 うちで使っているのは、この元となった普通のMD70と言う機種に窓をつけて貰ったもの。特注品。

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 家では、組み立て式の鋳物竃を持っていて、関東に居る時から味噌作りの大豆を炊くのにも、また蕎麦打ちをやって蕎麦を茹でる(家のガスレンジでは大量に一気に茹でられないので)にも重宝していた。
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 薪や炭を燃料とした調理は上手く使えば遠赤外線の輻射熱効果で料理や食べ物がより美味しくなる。

 このモキ製作所の防災イベントストーブは、火から離れてしまった現代人や子供達にとっても優れものではないだろうか。


 また、前述の様に深澤氏が冬場の災害時に役立てて欲しいと各地に導入して貰ってきた様に、公共施設に最初から薪ストーブ設置の設備を導入すると消防法のためにコストが嵩むが、取り敢えず集会所などの壁に煙突を通すための眼鏡石設置のみ行うならば、コストも大して掛からない。

 日頃は地域イベントで子供達にも薪ストーブを使って火に慣れて貰っておき、もし有事の際に寒ければ集会所内に持ち込んで煙突を設置すれば暖と食を得るということだそうだ。

 個人では導入しにくい価格帯でもあるが、自治会や地域組織ならば様々な形で導入しやすい製品である。公民館や地域センターなどでイベント活用して、さらに防災に備えるための啓発活動に利用していくのが良いだろう。

 深澤氏がモキに在籍中に長野県の公共施設に何箇所も導入してもらった様子。日本の様にオール電化とかいう依存的な文化があるのは世界に例がないだろう。欧州は薪文化が根強く残っている地域であるし、実際に街中でも薪ストーブを使っているところが多い。

 自分が子供の時には横浜の中心にわりと近い住宅街でも普通に焚き火をしてきた。その後も山で遊ぶ時や作業をする時にも火を焚くことが多かったが、どんどん規制が厳しくなって火から離れてしまい別記事のバイオマスイベントをやっても薪ストーブに火を入れられない人ばかりが多くなっていることを実感する。

 何かがあれば直火と食は直結する要素だから、日頃から火のコントロール、扱いに慣れておいた方が良いでしょうね。街場での災害ならいざ知らず、地方で何か起こった時に簡単な小屋掛けが出来なかったり火で暖房や食事が摂れないなんてのはあり得ないでしょう。

 例えば自分の場合だが、山奥の沢を登っていてタープ一枚で寝る氷点下の夜には焚き火で大きめの石を焼いて、それをタオルで包んで抱いて寝るなど現場で思いついたことをやっていた。


【深澤氏の次のステージ:画期的な竹製品をリリースする今注目のエシカルバンブー】
 その様な訳で、全国での竹活用竹林整備を行う人たちと広いネットワークを持つキーマンの深澤氏だが、もっと竹活用に仕事の重きを置きたいとの想いでステップアップを昨年の夏に果たした。

 それが右リンクにも張ってある山口県のエシカルバンブーさんだ。深澤氏は住まいがある長野県を拠点に関東信州からエシカルバンブーさんの営業活動を行なっているが、今回のこのイベントで山口入りしている。

 山口県は侵入竹の処理、活用を以前から積極的に行なっているところ。エシカルバンブーさんはパワフルな女性社長のヴィジョンによって画期的な竹製品をリリースしている会社。
 先月だったかアウトドア雑誌のビーパルにも取り上げられられ、日経BPでもフィーチャーされている

 そのエシカルバンブーさんが主催するイベントが、今月の29日に山口県の宇部市で開催される。内容は当然充実したものとなっている。

 ぜひ、興味がある方でお近くの方は参加されてみることをお勧めする次第。わたしと同じくモキの竹ボイラーユーザの、竹の駅あきたかたの谷川氏は参加されるとのこと。皆、国産メンマプロジェクトを推進するメンバーだ。

 さて、下記の画像をクリックして頂くと、わたしのオフィシャルサイトにアップした原本のPDFファイルへリンクするので、大きく見ることが可能。

 ここの竹LABOは、近代的で立派な廃校を活用するために今後5年間宇部市の助成を受けて常設するものだそうだ。その間に自立するために竹活用に関しての情報発信基地の殿堂にしていくとのこと。
 この24日に徳山駅前で開催されていた竹イベントに来ていた深澤氏に会いに行ってきて詳しく教えてもらった。
 29日に宇部市で開催されるものはその竹LABOオープニングイベント。今後に期待。
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 良き想いを持った人たちのご縁が広がりますよう!!! わたしも行きたかったが、別記事に上げた雲南市のバイオマスイベントの準備日とオープニングイベントの日程が被ってしまったので、応援の記事だけでご無礼をします。以上

便利なハスクのポールソー(4m高枝チェンソー)530iPT5を楽に使うためのアーボリスト用ランヤード:530iPT5重てえ〜!


 以前書いた記事「電動刈り払い機を注文してしまった(葛切りマシーンに改造しようかと)」の中で紹介したハスクのポールソーだが、その後、結局手に入れてしまった。

 ハスクのサイトの内容では、全体像が掴めなかった530iPT5だが、検索したりハスクの代理店でもある益田市の石見エコーさんからハスクの営業担当の方に問い合わせをしてようやく使い勝手が分かった次第。

 ポールが伸縮可能なのが530iPT5という機種。4mまで伸びる。伸びないのは530iP4という機種で全長が2.5m。530iPT5が仕舞長が2.6mなので、うちのスターワゴンでは、助手席の頭の上までバーが飛び出るが、取り敢えず室内には積める。

 ハスクのバッテリーアイテムはどれも全天候対応なので、屋根の上に括り付けての持ち運びも出来るのかも知れないので、軽バンでも大丈夫かも。

 さて、530iPT5の重量はバッテリーを除いて5kg。バッテリーも重たいんだよね。で、今回の記事は、その重くて長い530iPT5を使いこなすためのアイデアのご披露。
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(画像はハスクのサイトから借用)


【道具と智慧があってこその安全作業だから(いや、ホント。チルホール位しか持っていないのに、昔ながらのサーカスの様な危険木伐採をやっている人たちが結構居るんですよ)】
 そもそも、マキタのバッテリー刈り払い機を葛切りマシーンに改造しようとキャンペーン価格で注文してあったのに、さらに530iPT5まで注文してしまったのは、広島で支障木、危険木処理の依頼が昨年末の12月に入ってきたから。

 だいぶ前に当協議会の搬出講習を受講され、その後も林研さんのためのロープワークと搬出講習をやらせていただいたお付き合いがあった森林組合の課長から、自分たちでは手に負えないので私たちの仲間でやって貰えないかと打診があったのだった。

 で、最初は当ブログに何度も登場するスーパークライマーの堀江氏とちまちまやろうと思っていたのだが、広島での広葉樹伐採の講習後に現場下見に行ってみたところ、とても二人でこなせる規模ではなかったという。

 そして思いついたのが、一人で仕事をしている前の記事にも載せた美郷町の神内氏。電話をしたら速攻下見に来ることになった。現場を課長の先導で一回りしたところ、大凡の作業内容が視えたが、休日のみ来ることができる堀江氏を含めて三人だけでこなせる量でもない。

 で、神内氏が思いついたのが、もう一人アウトドアショップKの島根ツリーワーク講習の常連でもある鳥取の名越氏。前回も神内氏と堀江氏が鳥取まで行って一緒に仕事をしているという。
 そして連絡をしてみたら奇跡的に長期作業の日程が組むことができた(今年の冬は暖かくて除雪の作業が殆どなさそうということで)という訳。ま、この現場の内容については、また別の記事を起こす事にする。

 前置きが長いが、この三人はクライマー。わたしも基本的な木登り道具を持っているけれど、高いところに興味ない地面師。
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 年取ってそんな怖いことやる必要ないし、高いところに登る必要がある作業ならば仲間が一杯居る。
 それに当協議会の講習は、如何に木に登らずに難しい木の伐採や掛り木処理を行うかを一般市民さんに教えているので、登らないで処理できる方に智慧と道具を投入する、ということに。

 その様な訳で、今回の仕事の作業上の必要もありハスクのポールソーを現場投入することにした(何時も後払いで受けてくれる石見エコーさんのお陰でどんどん道具が増えていく〜)。現場には、特伐でないと処理できない大物が二箇所あるけれど、あとは高所作業車と道具が色々あるわたしが一人で処理できそうな案件が幾つもあったからだ。
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 伐倒すると他の木の枝や植栽を傷めるので、少しでも枝を落としてから行えば大丈夫な木もある。委託側からすると木登りを前提にピックアップしたものだけど、他への影響を少なくできれば登らないでサッサと倒した方が早そうなものが幾つかあったのである。

 枯れた枝ならばロープを掛けてへし折るし、530iPT5が届くところならば切り落とせば良いと考えたのだった。でも、シルキーの高枝ノコ4.9mがあることを忘れていた。
 と言うよりも道具欲しさに530iPT5のことばかり頭にあったのだと思う・・・ 何も、一人でどうやって作業しようかと思いを巡らすゲームみたいな仕事。

 堀江氏は休日しか来られないので日頃は三人作業だから、場合によっては一人余るわけ。其の時に使おうという目論見だった。

 それにしても納品されてみれば、身体が大きくて力がある外人用スペックとしか思えない530iPT5!!!
 また、カタログスペックだけで買ってしまう間違いをおかしたか!! と、一瞬反省してみたが、そこは出来ないことを出来る様にするマインドがムクムクと湧き上がった。さて、その辺が今回の記事の眼目。

 実際現場で色々使ってみたが自分が作業している画像を撮っている暇がないので、後半作業が落ち着いて来た時に動画で撮影してみたものを切り抜いて載せてみる。

 さてさて、この日は午後から山の上から降ろしてあった10m材を10輪の大型で搬出する日だったので、その午前中に枯損木の除去作業を一人で行うことができた。
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 ところで、この大杉の10m材は山の上から下ろしたのだが、この作業も結構大変だった。10m+余尺が絶対条件で、鵜飼のための船大工さんが地元材で船を作るためのものを市が提供するからなのだ。
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 これらは、山から下ろす時には、15m、14m材のまま降ろした。また、伐採するにも周りの木を傷めてはいけないので、樹冠をトップカットをしてからだが、その断幹も長くしておかないと山裾への搬出が大変なので手間が少ない様に長くした。枝も然り。全て10mmの軽架線とポータラップでコントロールして山の上から出した。
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 兎に角、この公園は紅葉や桜の名所なので他の木を傷めてしまわない様に処理することが条件なので、可なり難しい作業内容が多い。

 と言うか一般の林業者には無理な内容ばかり。で、アウトドアショップK関連の我々に依頼があったと言うわけ。
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 上の画像では、この松の左側は枯れて居るので緑のロープから左側を伐り落とすために上から枝や幹をスピードラインで下の広場に下ろす準備作業をしている。
 松の枝ぶりの下には紅葉や植栽があってフリーでは落とせない場合が殆どという作業もあった。

 で、電力会社の支障木伐採をやってきている堀江氏と名越氏(本業農家)が居て、地域に根付いて支障木の伐採を行なっている神内氏がいて、皆一人作業で全てを完結できるメンバーが揃っている上に、内容に厳しい電力会社の仕事を請けているので、現場の仕上げが綺麗と来ている。

 今月はそんな作業をしてきて、あと1日で作業が終わる事になった本日は雪で休みにしたのため、こんな記事を書いている。
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2020年3月1日(日)島根県雲南市:木質バイオマス資源市開催!! 大人から子供まで楽しめる「うんなん山と木の恵みフェスタ」---合同会社グリーンパワーうんなん主催


2020グリーンパワーチラシ 今回で第8回になる島根県雲南市に於ける木質バイオマス資源市が開催されます。主催は右のリンクにもある合同会社グリーンパワーうんなんです。
(案内チラシは、雲南市役所のこちらのページのリンクからダウンロードされると大きなPDFファイルでご覧になれます)

 4年前に当時の林業担当の職員さんと私とで、何か市民の人たちを巻き込んで何か出来ないかと考えた結果のバイオマス資源市が、今のグリーンパワーうんなんの担当者錦織氏の努力でますます充実したものになっています。

 今年は、他の部署に移ってしまっている其の当時の林業担当者のサポートもあり地域振興、地域経済循環の側面からもメニューが増えています。

 この合同会社グリーンパワーうんなんは、市民病院や市役所、温泉など市の施設で使っているチップボイラーへの原木供給の仕事が主たるもので、雲南市民さんと林業事業体からの原木調達を行なっている会社です。

 が、チップにしてしまうのは勿体ない木も多くありますので、付加価値を付けて一般の方々に喜んで頂くためのイベントを継続しています。
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 また、わたし自身は、5年前から雲南市で行われてきた市民さん向けの掛り木処理や搬出のための講師を行なってきていますが、このバイオマス資源市にも当初より関わって来ています。
 そして、合同会社グリーンパワーうんなんが、当ブログでも度々紹介している特殊伐採用品のお店である南信州のアウトドアショップKや、薪ストーブ、薪ボイラーの製作販売会社であるモキ製作所の販売者となって貰うアレンジもしてありますので、雲南市民の方々が山から木を出して土場に持ち込んで貰う里山券(地域通貨券)を使って(足して?)、これらの用品を買える様になっています。凄いでしょ。

 なので、市民グループさんの幾つかはアウトドアショップKで扱う道具類で掛かり木処理を安全に行なったり、ポータブルウィンチで木を山から搬出しています。

 また、市からの助成が無くなった今は、(自立した?)合同会社グリーンパワーうんなんが、“伐木造材のチェンソーワーク”を出しているNPO法人ジット・ネットワークサービス島根支部のチェンソーワーク講習と、“New自伐型林業のすすめ”に載っているわたしの匹見・縄文之森協議会のロープワーク、集材搬出講習を雲南市民さん向けに開催しています。

 民間企業としては、結構充実した事業内容だと思いませんか?(ホントはマンパワーが足りなくて困っているので、市役所にも相当以前から地域おこし協力隊を配置してサポートすればと言っているのですが...)
 と言うことで、大人の方から子供達まで楽しめるイベントになっておりますので、中国地方の方で興味がある方のご来場をお待ち申し上げております。
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 今月は、珍しく支障木危険木伐採のための広島の現場に入りっぱなしなので記事更新が手付かずです。でも、もう少しで終わりそうなので、また再開しましょう。以上

安全帯とクライミングハーネスとのコスト的中間のセット例:樹上で安心して作業が出来る様にするための低価格アイテムは、薪材収集からツリーハウスづくりまで活躍!!


【安全帯からハーネスへ:楽な姿勢と安全確保のための機構と機能の違いと注意点】
 さて、前回の記事の続きです。以前に林業用のU字吊り安全帯を使った作業でヒノキの樹上6mから落ち掛けた話を前回書きました。
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 もっとも、ロッキーラダー2のハシゴが有って、3段のうち2段目までは紐で木に括り付けてあり、そしてこの安全帯があったので地上まで落ちる可能性は無かったと言えるでしょう。

 でも、樹上伐採のサポートもやっている人間としては、そんな事態にさえ陥らない様にもっと便利で安全なものを知っているわけですから、横着しないでちゃんと使わないといけません。

 が、それらの道具類は樹上伐採のトッププロが使うものなので安全追求と使いやすさのために高額になっています。一般の市民が行う個人的作業においては、とても手が出せるものでないのは確かです。

 それで、安全帯と胴綱の組み合わせではなくて、低価格の高所作業用の安全帯と(U字吊り用)胴綱よりも自由度が高いツリーワーク用のランヤードを複数組み合わせることでコストパフォーマンスの高い組み合わせが出来るかどうかということを前回の記事で書き始めました。

 ひろしま森づくり安全技術・技能推進協議会さんから、広島で山の整備を行なっている市民グループさんたちが購入しやすい価格帯のハシゴ登り&木の上作業のためのお薦めセットを組むにはどうしたら良いかと相談されたからです。

 で、色々検索してみましたが、林業用の安全帯にハーネスが付いたものでランヤードを2本つけると相当な額になることが分かったのです。

 そこで、アウトドアショップK(以下ODSK)のワーキング館のスタッフの中原氏に今回の要求を投げたら安いハーネスがあるそうなのです。うちにはツリーワーク用のハーネスが二つあるので、わざわざ調べていなかったので知りませんでした。

 それが、両サイドのD環2つと真ん中にもD環が付いている下画像の高所作業用のハーネスですね。
 ツリーワーク用の上位機種と何が違うかというと、“中央の吊り部分は、上位機種は左右に動くので身体を捻る体勢にも対応できるが、下位機種の高所作業用のハーネスは身体を捻る作業はやり難い”、と言うことと、“ウェストベルトとレッグループにバックルが無いので、上から履く必要がある”、と言った点です。

 と言うところですから、樹上で際どいポジションを採って作業をすることを1日やる訳ではない今回の様な使い方には全然問題なしです。

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 此れに2本の長いランヤード(1本が10〜15mのショートロープ)を付けて、墜落せずに樹上を自由に動き廻ろうというわけです。

 今回の記事は、この10mとか長いランヤード(ショートロープ)を自分で作るために、取り付けるアタッチメントについて詳しく書いてみることも目的の一つです。
 出来合いを買うとどうしても高くなるので、敷居を低くするための記事です。これもODSKの中原氏に教わりましたのでシェアしましょう。

 なので、欲しい人はワーキング館の中原氏へご指名で連絡してアドバイスを貰って下さい。ひろしま森づくり安全技術・技能推進協議会さんも直接中原氏に教えて貰いながら色々揃えている様です。
 また、この記事の後半に、参考セットの内容をピックアップして載せてみますので、ご興味がある方はそちらを参考に中原氏に教えて貰うと良いと思います。

 さて、この様な記事を書こうと思ったのも、今までは市民(山主さんも含めて)の樹上の作業と言うと枝打ちくらいでしたが、広葉樹の多い中国地方の山の整備では、針葉樹だけでなく広葉樹にも登る必要があります。
 それも、放置されて大きくなり過ぎた怖い広葉樹が多いのです。それもツル絡みも多数ありですから。

 それから、自分もやろうかと思うと作れるところが彼方此方にあるツリーハウスづくりを行う場合には、この組み合わせは必要な安全装備になるでしょう。

 ところで、ロッククライミング用のハーネスとツリーワーク&高所作業用のハーネスの違いは、どの様なところでしょうか。見た目が似たり寄ったりですから、今まで興味が無かった方々には見分けがつかないかも知れません。
 相当古いものですが、自分の手持ちのもので比較してみましょう。

 まず、林業用の安全帯は、上の画像の様にベルト式のものに胴綱を取り付けて、木の幹に回したり枝に回すU字吊りという方法で安全を確保するものです。
 これが怖いのは、幹に回した場合には、自分と幹の間には空間があるために足が滑ったら滑落することです。

 一方、ロッククライミング用のハーネスは、上方の支点から下がるロープにぶら下がることで墜落を防いだり、墜落した時にハーネス全体に応力を分散させるためのものです。まず機能が違いますね。

 ですから、ロッククライミング用のハーネスはお臍の辺りで吊り下げる形になります。下画像に写っている真ん中のカラビナが通っているO型のベルトで確保します。そしてレッグループ(腿を通すループ)で応力を分散します。

 そして、長いランヤードは使い方によって、またアタッチメントを追加することによって、樹上からの墜落を防ぐことができます。
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 さて、此処で大事なことを書いておきましょう。ロープの特性の違いです。
 樹上作業用のロープでは絶対に墜落してはいけません!! 当たり前の様なことと思うかも知れませんが、ロッククライミングやフリークライミングをやっている人たちが勘違いすることなので書いておきます。

 下の画像は当協議会のテキストの一つです。絵は枝に掛かる応力の話ですが、中の別問に書いてあることが樹上での作業には大事なことです。
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 ここに書いてあることは、50kgの物体が1m落下して瞬間的に止まるとどの位の瞬間荷重が掛かるということです。100kgの物体が1mの高さからコンクリートの上に落ちますと1トンの力がかかります。
 300kgの丸太がトラックの荷台から1m下に落下すると3トンの荷重がかかるということに。丸太を積んでグラングランと走っている大型トラックから、もし丸太が他の車の上に落下したら!! ヒエ〜ッ、考えただけでも恐ろしいです。

 つまり、体重が軽い人で50kgの人が1mの高さを墜落してロープで急に止められると、なんと500kg!の瞬間荷重がハーネス(腰)に掛かるわけです。

 ロッククライミング用など山岳登山用のロープは規格で30%以上伸びて墜落のショックを吸収してくれることになっていますが、ツリークライミング用のロープ(もしくはリギングロープ)は伸びません。数%程度だけです。
 ですから墜落のショックを吸収してくれないということです。

 伸びるロープをダイナミックロープと言い、伸びないロープをスタティックロープと言います。ツリークライミングの際に伸びるロープを使うと登るのが大変だからですね。また重量材を牽引する時も当然伸びるロープでは仕事になりませんし、もし破断した際には反動がすごくなります。
 スタティックロープでさえウィンチングしていて切れて腕を複雑骨折した人がいる位ですから、伸びるダイナミックロープに金属デバイスが付いていたら恐ろしい事態になってしまいます。

 話を戻して、下の画像は大分古いペツルのロッククライミング用クライミングハーネスです。ベルトの後ろ側から垂れている輪は、他に必要なカラビナやスリングやアッセンダー(登るためのデバイス)、ディッセンダー(下降するためのデバイス)、あとはナッツやハーケン、ハンマーなどをぶら下げるギアラックですね。

 同じ様にクライミング用のハーネスといっても、ツリーワーク用のものとロッククライミング用を比べてみると、ロッククライミング用は非常にシンプルです。
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 シンプルと言えば、もっと簡単でシンプルなベルトタイプがありまして、これはスワミベルトと言っていました。
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 真ん中上がベルトです。右上はオートロックカラビナ、右真ん中はカラビナとタイブロックの組み合わせでアッセンダーの役目をするもの。そして右下はエイト環の小。真ん中下はループスリングです。
 これと8mmのクライミングロープが30mくらいを合わせて、難しくないところの沢登り、というか、イワナの源流釣りの時の安全確保用にしていたミニマムセットです。

 同じく、下画像の真ん中のベルトがそうです。カラビナとディッセンダーのエイト環をセットしてあります。独りで沢登り(源流釣り)に行くときは、極度に危ないところには行かないため、通常は下降のみが出来れば良いですから、余計な機能は付いていなくても充分です。

 そして、もうちょっとマシなものは、下画像の一番下のシンプルな濡れにも強い沢登り用のハーネスです。調整式のレッグループが付いた昔のDMM社製のものです。
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 此れらと比較して、画像一番上のハーネスはツリーワーク用のペツルのセコイアというハーネスですが、真ん中のループに赤い色のスイベルが付いています(後付け)。ループの部分にロープでぶら下がる様になっています。

 さらに両サイドのD環にランヤードを取り付けられます。それも、一本だけでなく二本取り付けてWにすることができます。場合によっては、さらに数を増やせます。他にもサイドや後ろにギアループが一杯ついています。

 つまり樹上の枝からロープにぶら下がった場合に、さらに2本のランヤードを使うと、木と木の間の空間を上下左右3D的に自由に移動できると言うことになります。

 このセコイアは、東京や横浜で樹上伐採をやっている仲間がくれたお下がりです。現場を紹介して上げたお礼として頂きました。
 が、私みたいな素人には猫に小判ですね。どちらかと言うと前の記事に載せたシンギングロックのティンバー3D Timber 3D アーボリストハーネスというハーネスの方が私には向いています。

 この同じ型のセコイアは島根の仲間が使っています。もう5年くらい前の講習時の画像ですが載せてみましょう。
 この様に座りやすい形になっているのがツリーワーク用のハーネスの特徴ですね。
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 今のセコイアの最新モデルはこちらです。
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木登りが楽しくなる?「自伐林業的、または薪材収集木登りにも必要なWランヤード(樹上伐採用長尺の2本の胴綱活用)」での安全確保について


 今回のお話は樹上伐採とかツリークライミングのことではありません??? でも木登りの話です。
 アーボリストほどではありませんが、ハシゴを使って樹上にアクセスする際にも、また素手でよじ登った後でも、2本のランヤード(一本は長いものを用意すると可なり自由に動けます)を使えば、樹上での体勢やポジションを安定化させて楽に両手が使える様になります。この記事では、そのための技と道具について紹介してみましょう。

 下画像のオレンジ色のランヤード(ショートロープ)は15mの長さがあるので、ハシゴが無くても、このまま地上まで楽にゆっくりと下りられます。また、隣の枝に移ることもできます。ね、安全でしょう・・・
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 此方の画像は、昨年暮れに広島のひろしま森づくり安全技術・技能推進協議会さんに頼まれて行った広葉樹伐採講習シリーズの中の一齣です。
 広葉樹の伐採については針葉樹と比較しても想定するケースが多様にありますので、一回二回の講習では伝え切れないためにシリーズ化しています。

 この日は、樹上に牽引点やアンカーを設置するのに、ハシゴを使って安全に木に登ってからの展開を、さらにWランヤードとアルミステップを運用しての体勢と安全確保をテーマに行いました。

 登っている方は、薪ストーブ用の木が欲しくて伐採を習い始めた人で今回初めて木に登りました。
 この時が1本ハシゴ登り自体も初見でしたが実に楽しそうに登っていましたね。センスがとても良かったです。本業は写真家の方なので木に安全に登れるとバリエーションが増えるので樹上写真家を標榜しようかなと・・・

 この様にランヤードを2本使うと体勢が非常に安定します。これは、樹上伐採を行う人たちには当たり前の話ですが、自伐林業とか薪材収集で木に登る必要がある人たちには、精々電工さん用の藤井電工の安全帯とかツヨロンのワイヤー入り胴綱くらいしか普及していません。

 この安全帯を使っていれば未だ良い方でしょう。でも、あの安全帯&胴綱だけだと滑落する可能性が高いんですよね。


【森林整備、資源活用に必要な木登り】
 ところで、なんで木に登ることが必要か?と言うと、木を伐採する時や集材する時には高いところにワイヤーロープやロープを掛けたり、または滑車を設置したいからですね。
 人工林の育林には枝打ちという針葉樹に登る作業がありますが、この件は一般的なことなので今回は触れません。

 さて、伐採時には伐採方向に木を引っ張ったり、また掛かり木になった時に牽引して倒したいわけです。
 伐採時の事故は、伐採木がコントロール外になった状況の中で起こることが殆どでしょう。特に広葉樹の伐採は危険なことは前の記事にも書いた通りです。

 広葉樹は斜めに生えていることが多いですから、その重量を支えている重心と反対側に安易に刃を入れると木が真っ二つに裂け上がる場合もあります。
 斜めになっている木を倒しやすいからと安易に後ろから刃を入れるのは厳禁ですね。足場が悪くて作業者が直ぐに退避できない様な場所では、重心方向以外に倒すか、受けの上に裂け留めを回すか、また追いヅル伐りを使うなど裂けを回避する必要があります。

 斜めになっている木を伐る際には、自分の顔を木の重量を支えている背側に持ってきて、追いを伐る時に、ノンビリとツルの厚さを確認するなんてことをしてはいけません。
 ツルの厚さは手元のバンパースパイクを起点にバーの方向から探りましょう。ツルの厚さを感覚的にコントロール出来ないのだったら広葉樹伐採はやらない方が無難です。

 針葉樹の伐採とは段違いに難しく不確定要素が格段に多いのが広葉樹伐採ですから、道具とスキルを整えてから取り組むことをオススメします。

 ですから、少しでも自分のコントロール範囲を多くするには、より高いところに牽引点を設置したり、コントロールを阻害する枝を先に降ろしてしまえば、不確定要素を減らすことができるわけですね。ですから樹上伐採の需要が増えているわけです。

 薪炭林として活用されて来た広葉樹の里山が放置されて大きくなり過ぎていますから、今までの技術が役に立たない場合が多いのが現在です。そして、里の敷地の庭木も大きくなり過ぎていますから、その処理に際しては、木に安全に登って事前の手当てができないと二進も三進も立ち行きません。

 また、倒した重たい木を動かすにはヘッドアップというのか、引っ張る方側を上に持ち上げると摩擦や障害物の抵抗が少なくなるので牽引が楽になるからです。
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 急斜面の下の方から引き上げる場合や大径木を集材する場合は、特に必要な措置ですね。上の画像は、熊本県林研さんの総会&スキルアップ研修にお呼ばれした時に行なった美里町の急峻な山での搬出風景です。5年くらい前でしょうか。

 下の画像は6年くらい前の島根県の雲南市での市民向け搬出講習の風景です。元径が40cm位の10m以上の長尺材をPCW5000のポータブルウィンチで引き上げています。
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 斜度が急ならばより高いところにアンカーを採る必要があります。こちらは先の熊本の美里町の林道上ですね。
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 太い木を牽引伐倒する時も同様に高いところに滑車を設置する必要があります。此れらの作業には、一般的に一本ハシゴ(ラダー)に登って木の幹にベルトスリングを介して滑車をつけたりします。
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 当協議会では木に登らないで、樹上高くに牽引点や滑車を設置する方法を6種くらい教えていますけれど、場合によっては、この様に木に登る必要があったり、または登った方が作業が早かったりすることもあるので、一般の人向けの安全な木登りも講習メニューにあります。

 ですが、木に登れるようになったからと言って、見よう見まねで樹上で広葉樹の枝を切るのはお勧めできません。切った木の枝の動きとか木の癖を知らずに刃を入れると思わぬリアクションが発生します。
 想定外、と言うのは想像力や経験値が足りなくて起こる事態です。または自分の力を過信して物事をナメてしまった場合でしょう。

 特にチェンソーや重機など動力を使った作業において想定外の事案が発生すると、その反動は人間の制御能力を超えていますからシリアスな事故につながってしまいます。

 木は重たいです。ちょっとした枝が身体に当たっただけでも大怪我をしかねません。運が悪ければ一生引きずる事になります。

 登っている高さが大して高くないからと、そこで枝を伐ると落ちた枝先が地面に当たって撓んだ(たわんだ)反動で、切った枝の元が自分に向かってきたり、または梯子を払ってしまい転落する様な事故もあります。
 植木屋さんの死亡事故も2、3mとか低いところの方が多いらしいです。低いところだと、それこそナメてしまい安全確保も疎かになりがちです。

 また、広葉樹の樹上で枝を切るのは、地上で沢山の倒した広葉樹の枝払いや玉切りを経験して、応力の掛かり方やその処理の仕方を経験し、木の重さと重量バランスなどの見積もりが出来る様になってからのことでしょう。
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 伐採した広葉樹の枝を処理していても、枝掛かっている応力とか重量バランスを見切って作業をしないと上の画像の様に木に襲われてしまいます。

 10年以上前神奈川県の北西部、樹上での伐採のなんたるやも何も知らないころに、この木に襲われているおじさんの別の現場、高所伐採の手伝いをしたことがありますが、今から考えるととんでもない事をやらされていました。
 民家裏のケヤキの枝降ろし作業ですが、上の枝にワイヤーを掛けて降ろす枝を吊るしておいて、そのワイヤーを地上の仲間三人で引っ張っていろ、と言うのです。

 はい。枝が落ちた途端にワイヤーを引いていた男三人が空を飛びました! そして、このおじさんの持っていたトップハンドルチェンソーは伐採時に枝に挟まれて持って行かれ、落下して壊れていましたね。いやはや・・・

 ということで、樹上でのチェンソーによるカッティングにも様々な知恵と経験が必要ですね(切り落とした枝や幹を自由落下させるのではなくてリギングによってコントロールする方法もですが)。
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 最近は林業業界でも、そしてそれ以外の世界からアプローチする人など、樹上伐を行いたい人たちが増えていますけれど、針葉樹しか伐採したことがない人たちがイキナリ広葉樹の樹上で枝を切るのは非常に危険だと思います。
 長年やっているプロだって枝の動きを読み切れずにチェンソーを撥ねられて左手を切削してしまった人もいますから。

 ちゃんと然るべき講習を受けつつスキルアップした方が良いでしょう。色々な団体で樹上伐採の講習を開催していますし、また、長野県のアウトドアショップK(以下ODSK)や株式会社マルイチでも行っていますので、ご自分に合いそうなところで、何段階もの講習を受けた方が長い目でみてお得ではないかと思います。
 アウトドアショップKでは多くの樹上伐採の人口増大の需要に対応するために東京営業所をこの春から開設するくらいの状況になっているそうです。

 さてさて、今回の記事は、取り敢えず一般の人が行うハシゴクライミングの後に、ランヤードを2本使って体勢の確保を行うと安全性が飛躍的に高まるということがテーマです。
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 この体勢もランヤードが2本あってこそ、安定したポジショニングを採れています。この時は、アウトドアショップKの島根ツリーワーク講習の時のものですが、お借りした現場でこの桜を伐って欲しいとのことだったので、木の大きさを3倍想定にしてリギングの講習を行った時のものです。

 なので、木が細いです。登っているのは講師のホセ・カルロス・飛で氏ですね。ブログは此方ですが更新が止まっています。ブログの更新が止まると、事故ったんじゃないかとか、生きているのかとみんなが心配するのがこの業界ですが、元気に活躍しています。(^-^;;
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2020年 島根から明けましてお目出度うございます(鍛治の話など、自立の話など)!


 2020年になりました。今年はどんな年になるのでしょうか? 今年もまた世界中で色々ありそうですが、本年もよろしくお願いを致します。

 さて、能書きが多いこんなブログを覗いている方々はどの様な方々なのでしょう。必要な情報だけ拾っていく人たちも多いでしょう。それに、都会に住んでいる人たちと地方の農山村に住んでいる人たちとでは、観ている世界も違うでしょうし価値観も違うと思います。

 また、都会であろうが地方であろうが精神的に自立して生きている人たちと依存的に生きている人たちとでは、全く生活感・人生観が違うことでしょう。

 島根の田舎では補助金ありきの様な社会構造になっていますから自立心って何?という人たちが少なからずおられますし、組織自体が体内体外から吸い取ることでなりたっている様なものも沢山あります。

 その様な地域社会であっても自分たちは何とか自立的に生きていかれる様にして行きたいと願って活動しております。農的な自立はそんなに難しいことではありませんが、その周りの基礎的な自立的生活ベースづくりは山ありきから始まるのではないでしょうか。

 利益のため“のみ”の山の活用ではなくて、自分たちの生活基盤整備のため、地域の資源や山の多面的機能循環のための山の整備と保全について、一般市民の山主さんたちとその周りの人たちが、より安全に楽に取り組める様な全体のベースアップができれば良いですよね。

 拙い自分の人生の反省も含めつつ、山や森に対して同じ方向を向いている人たちに対して自分の経験値が細やかながらもお役に立てればとシェアしているのが此のブログなので、長い能書きゴメンなさいです。


【環境を守るための森林整備はもはや究極のアウトドアスポーツ?】
 ここで一つ宣言してしまいましょうか。“市民による山造り・森づくりのための森林資源活用による森林整備は、究極のアウトドアスポーツだ!”

 其処まで言うのは乱暴でしょうか。でも、自分の経験と共に同じ様に考えている方も少なからず居られるからです。
 自分の場合、1967年頃には今のMTBに近いものを自分で考えて作って野山を駆け巡りつつ、中二の頃からは内緒で手に入れたバイクで新横浜駅近くの河原と田んぼの中のモトクロス場へ裏道から練習に行っていた子供時分ですが、その後もオフロードばかりやっていて、バイクや四駆での山岳アタックや河の遡上で遊んでしました。
 あとは普通に登山、縦走からツーリングや野宿などなど一通りのアウトドア遊びもやったりしてですが。

 で、大分大人になって自分の遊びが環境に負荷を掛けていることを反省してからは、沢登りから源流釣り、奥山での生活などもやって来ましたけど、面白いのは今島根でやっている様な自給自立的な生活基盤を創り上げていくことかと。

 そこで、自給自立的な生活と言っても色々な切り口はありますが、関東で無農薬栽培も色々やってきていて、その次にやりたかった事は、森林資源活用だとなったわけです。津久井に住んでいた20年くらい前かな。

 で、10年くらい前に神奈川のちょっと名の知られた事業体に縁あって入りましたけど、其の後の震災をきっかけに島根に移住することになりました。
 そして8年前に協議会を立ち上げて今があるわけですが、事業体にいた頃と比べ、この8年間で(妻に迷惑を掛けながら?)ギリギリの生活で揃えた道具の豊富さ自体が違いますし、其のお陰で経験もスキルも、そして取り組み方もまるきり違って来ています。

 その一つのキッカケとなったのは、樹上伐採のための道具を扱う信州、伊那のアウトドアショップKさん(ODSK)と5年くらい前からお付き合いが始まったことですね。
 道具のサポートも受けつつ、その樹上伐採の道具を、地面からの掛かり木の処理や牽引伐倒、集材・搬出に応用することで、相当のレベルアップを行うことができました。

 ODSKさんは、樹上伐採の道具類(講習会も)を扱うワーキング館と、登山やカヌーなどのアウトドアスポーツの用品を扱う(講習会も)スポーツ館がありますが、社長の木下氏は長野県の山岳レスキューの隊員でもあり、若い時から渓流釣りからシーカヤック、カヌーなども行い、樹上伐採も行ってきています。

 その木下社長と話をしていて、ODSK主催の島根ツリーワーク講習に趣味の薪材収集の人たちが複数人参加する様になったことに対して、木下氏は「薪ストーブを設置して、木を伐って薪づくりを行うのは、もうライフスタイルだよね。」、と言っていました。

 なので、スポーツ館の方にも、搬出のための道具を展示するスペースを作って、“自伐・木の駅・薪材収集のためのコーナー”を設置しましょうよ、と1年前から提案しているんですが・・・
 アウトドアショップKこそ、こういったスタンスで背負っていけるところだと思うのですけれど如何でしょう。

 と言うのも、此方中国地方でもわたしが関わる掛かり木処理、集材のためのロープワーク講習でも、薪採りのための受講者も結構増えています。
 そもそも、中国山地は広葉樹が多いですから、これを自分たちで使わない手はないでしょう。薪ストーブ・(家庭用)薪ボイラーユーザも増えていますよ。

 山を持っていない人たちも参加していますが、山主のおじさん達も多く居られるので、皆さんに、「山仕事って、究極の遊びですよね?」、と確認すると皆さんも『贅沢な遊びだと思うよ。』、と言われます。

 また、本気で山をやろうとすると道具代や装備代もそこそこ費用が掛かりますけれど、『それにしたって、ゴルフをやることや旅行に行くことを考えたら、それと比べてそんなにメチャクチャお金が掛かるわけでもないし・・・』、と言われます。

 此の様な農山村に住んでいる山持ちのお父さん達だけでなく、街場に住んでいる人たちでもアウトドアスポーツやレジャーなどを一通りやってきてブームを通り越してきた人たちには、小屋づくりをやりたいとか山の整備に関わりたいという人たちが増えています。

 要するに価値観の問題でしょう。一時の愉しみと浪費でお金を使うのか、地球に対して地域の自然に対して循環的な維持のために地域環境のためにお金と労力を使い智慧を働かせて達成感を得るのか、つまり貰う側なのか与える側なのかの違いがある様に思えますが如何でしょう。

 登山にしたってキャンプにしたって、それを行うことで環境や他人に対して何かを与えることにはなりませんよね。ましてや、登山道に生える木の根っこを硬い靴底で平気で踏んづけて木と植生を傷めたり、人工的なキャンプ場で都会と同じ生活ゴミを増やしていたりするわけですから、自然の中に居ても自然環境を維持することには繋がっていません。

 翻って山仕事は、林分の環境維持のために支障になるものを間引いたり植えたりします。適度に利用することが里山の植生維持に繋がっています。また、広葉樹の多くは伐採後の切り株から萌芽更新をして再生しますし、鳥達が介在する母樹から落ちる実による下種更新が行われます。

 原生林については、すでにバランスが採れているので人による負荷が掛かると植生が崩れていくと言われていますが、里山の様な過去から人の手が入っていた森では放置すると植物同士の鬩ぎ合い(生き延びるための戦い)で淘汰の中間状態になり安定した状態から不安定な状態になります。

 大昔から薪炭林として使われてきた里山の広葉樹がこの60年くらい前から放置されて大きくなりすぎ、現在の様に山中にギッシリと繁茂しているのは、今までの時代にはなかった様な特異点になっているのではないでしょうか。

 その大きくなった広葉樹を伐採するのは、事業体が行う様な大規模皆伐でない限り、山の整備保全のための作業となるとプロでも難しい様な技術と道具類が必要です。
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 上画像の林は、10年前に撮った神奈川の相模原にある津久井湖近くの里山です。横浜市の水源林保全のための間伐作業に5名位で入ったところですが、ここに入るにあたっては精々チルホールくらいしか持って行って作業をする程度なので、みんな難しい木は避けて伐採していましたね。事業体の仕事ってそんなものでしょうか。

 その中でプロパーのオジさんが伐採した木の元が自分に向かってきて木と木に足の脛が挟まれて複雑骨折をしてしまい、三人で抱えて山を下ろすのが大変でした。そして搬送先が見つからず救急車の中で1時間待機。でもシリアスなところまでにならなかったのは幸運としか言えないでしょう。

 当時で、ここは60年生近くだったので、それからまた10年経っていますから、もう植生の再生なんてできない状態ではないでしょうか。太い木を間伐するなんてのも木に登って樹上の部分から枝を降ろして行かなかったら掛かり木ばかりの作業でしょう。

 例えそこまでやらなくても、薪にちょうど良い太さの広葉樹を伐るのにも技術と道具と知恵がないと安全にできない場合もあります。

 この様な条件を整えて伐採に臨まないとロシアンルーレットの様な博打になると言えるのではないでしょうか。だから事故が多いのではと思います。基本、自分自身はビビリだし高いところが苦手だし、と言うことで無茶はしません(が、いい加減な人間なので失敗も多いですけど)。
 山の人たちは、少しビビリくらいの方が長生きをすると言います。勇ましい人が勢いだけでやっていると調子が良いときは凄いのですが、何かの拍子にリズムが狂った時の差が人一倍増幅する様です。

 何にしても伐採作業はイメイジ力がないと結果が安定しません。それを身体を通して表現できるかどうか。道具と理屈だけでは不確定要素が多い伐採作業は結果がついて来ないのではないでしょうか。

 もはや、薪材収集の伐採はエキストリームスポーツの範疇かもしれません。(^-^; 
 そして森を安定した状態にする作業は、豪雨の際の土砂災害防止にも繋がりますので地域環境を維持することや、水や空気の浄化システムとしての地球環境維持にも繋がるのではないでしょうか。
 つまり、自分たちが森の中で行う行為が、貰う側ではなくて与える側であるということです。
 また、経験とスキルが伴っていけば、災害時の支障木の片付けもできるかも知れませんし(電線脇以外)、簡易な構造物を作って避難場所やトイレなども作れるでしょう。また、枯れ木などを安全に折り倒して速攻薪の調達ができる様になるかもしれません(樹上へ、スローライン→高強度繊維ロープ→ウィンチング、または、スローライン→トラックロープ→ワイヤーロープ→ウィンチング:車両であれチルホールであれ、ポータブルウィンチであれ、倍力を掛けて引っ張ることで結構な太い木を折り倒したり、または揺さぶって枯れ枝を落としてから元を伐る牽引伐倒などが可能)。

 大きな災害時に於いて復興が長引く際には自分たちで生活の方法を創って行かなければならないでしょうし、社会システムが変わる時などにおいても大事を小事に抑えていくには、何れにしても今後一般市民が自分たちで森林資源を活用しながらそういった時期を凌いでいく必要が出てくる可能性があります。

 そういった事が必要になった場合には、見様見真似で伐採が出来るかというと、出来る場合もありますけれど、エキストリームスポーツの範疇に入るかも知れない(笑...)ケースが少なからずありますし、頭で考えて出来るというレベルの作業ではありませんので、今のうちから携われるスキルレベルの高い一般の人たちが増えていくことは大事なことでしょう。
 自然と共に生きていくと言うことは里山の適度な整備を行いつつ資源活用をさせて貰うことが必要ですから。また、時代が進んで世の中のテクノロジーと共に人間が精神的にも進化して人々が労働から解放されたとしても生活環境の植生の面倒を看ていく必要はあると思います。

 また流通の側面から観ると、木の駅プロジェクトで行なっている様な地域の森林資源を地域通貨券として流通させることは、地域社会(コミュニティ)に於いて地域通貨や物々交換、対価交換方式で地域内で自ら行う自立的流通制度のコントロールの練習にもなっていると思います。
 この20年で色々な面に於いて市民による森への取り組みも、地道に進化してきていると言えるでしょう。

 それは、我々市民が森林の状態に目を向け始めた1900年代の終わりには国が森林ボランティアヴィジョンを打ち出して、共鳴した一般市民が山に入り始めたところからがスタートでしょうか。

 他の記事に書きました様にKOA森林塾の様なレベルの高い山仕事を教えるところが出来て、そこの卒業生たちが木の駅プロジェクトを立ち上げたり、また森林ボランティアが盛んだった高知ではNPO法人土佐の森救援隊の活動が行われて居たことで化学変化を起こして、市民達による山への取り組みが2000年以降につながって行ったのですよね。

 国や自治体、林業事業体による利益を目的とした大規模集約型林業とは切り口が違うスタンスによる、山への山主たちとその仲間達の取り組みの話です。時代はどんどん変化しています。小規模山仕事の道具も技術も進化しています。

 そして、地方の田舎に住みたい若者が増えている現在、田舎暮らしをより自由に楽しく暮らすためには山仕事の素養は必要条件かもしれません。山奥に行かなくたって近くに整備しなければならない森が沢山あるのに、わざわざ遠くまで行って山登りをしたりキャンプをしている場合ではないのが田舎暮らしです。

 で、ODSKに代わって改めて書いておきましょう、“市民による森林整備活用は、究極のアウトドアスポーツだ!”

 うちの協議会の講習用テキストに書いてあるテーマは、“目指せスーパー素人”、と言うことで絶対に事故を起こさない安全作業をしつつ、さらに高度なレベルの山仕事ができる人を目指すことです。

 そのスーパー素人は、生活や事業のための利益中心の山仕事ではなく(勿論、利益が上がれば副業、多業化していくのが望ましいですが、それ以前に安全作業自体を身に付けることが肝要かと)、我々を生かしてくれている環境の整備や保全のために大義をもって山に取り組む高いスキルと応用性、そして安全確保の精神性を備えた人たちの人生を豊かにする活動です。

 どちらかと言うとみんなでワイワイやる森林ボランティア的な共同作業ではなくて、一人でも難しい作業を自己完結できる自立的な作業スキルを醸成した上で、優れた道具を使いこなせる人のことです。

 何故ならば、みんなでお祭り的に山仕事という危険作業をやると、誰かが失敗した時や、また無責任な人が入り込んだ時に事故になりがちだからです。
 それよりも、一人で完結できる自立したスキルの高い者同士が連携した時の方がリレーションが密になりますし、相手の安全を思い計りながらも、難しい作業を安全に進められる様になります。

 自分たちが使いたい森林資源を山から出してくることは、ある意味リアルな危険を伴った遊びなのですが、それを遊びと言うと評論的批判者たちがうるさいことを言いそうなので、此の際スポーツと言ってしまおうという訳です。

 もしかするとエキストリームスポーツの部類かもしれません。そうすれば、事故や怪我が起きてもうるさいこと言わないでしょう。
 どうですかね? 自立精神の乏しい金太郎飴づくりが大好きな日本人、他の人が自己責任でチャレンジすることに対して横から口出しして足を引っ張ることが好きな一般的日本人には無理かな〜。
 と言うことで、山仕事今年も楽しく安全にやりましょう。
※周りの先輩たち大勢を見渡しても、10年20年30年、山をやっていても怪我をしない人は本当に一度も怪我をしていなかったりしますね。山の作業は、危ないのは当然としても、それを事故や怪我に繋げるかどうかは別の要素があると思います。林業よりも危ないスポーツは幾らでもありますからね。ただ、怪我や事故を起こしやすい人たちもいるのは事実です。もし仲間内に入れる必要がある場合には徹底して精神改革をして貰う様に周りからサポートする必要もあることは認識しておきましょう。


【自給自立的な資源環境が揃っている島根県---たたら製鉄と鍛治】
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 『島根は日本人ですらどこにあるのか分からない最後の楽園』

 これって「島根自虐カレンダー2020」というものです。島根自虐シリーズ?でカレンダーも出しているんですね。自虐シリーズはメチャ面白いので好きです。
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2019年 今年もお世話になりました!(島根ワサビとか山の水の話...)


 今年も有難うございました! 無事、事故も怪我もなく過ごせましたことに感謝です。年末は例年のごとく三日間のそば打ち三昧です。
 前に住んでいた集落の人たちに配ったり、関東の親達に送ったり、また地元の人たちに配ったりで、配送や発送もあるのでドタバタです。

 大晦日の夜になって、横浜の沢登り&キノコ山菜採りの仲間に30日に発送したお蕎麦の画像がメイルで送られて来ましたので年越しの儀ということで載せてみましょう。

 後に出てくる画像にあります様に、お蕎麦の後ろの器に盛り付けてあるワサビも津和野の生産者の方が畳式で栽培している島根DNAを持ったものです(多分鮫皮でなくて、普通の卸金?)。漫画の美味しんぼでフィーチャーされたものですね。食べた人は知っている香りも味も一味違うものです。

 その島根ワサビについてですが、前に住んでいた集落の隣のお婆ちゃんに昔話を聞いたことがありまして、昔背負い籠を背負って谷に入ってワサビを採ってくると、それだけで当時の若い人の初任給の1年分くらいの稼ぎになったとか。

 そのワサビがダメになったのは、拡大造林のあとの人工林から出る山水のせいだった様子。そのあとは中国産の安いワサビが輸入される様になって島根ワサビが衰退してしまったわけね。
 それでも、広葉樹林が多いのでしっかりやっている人たちは良いワサビを作っているというのが現状。また、地面の上で栽培する畑ワサビをやっているお婆ちゃんお爺ちゃんたちも多くおられて、茎と葉の部分が商売になっています。
 ところで、ワサビは特用林産物であることは林業者だったらご存知のこと。つまり、ワサビ栽培も自伐型林業のうちの一つ。

 他にも特用林産物は色々あるけれど、もう亡くなってしまった島根県浜田市の栗栖氏は山一つで暮らしてきた今で言うところの自伐林家。特に大きな収入源は東京の神社から引っ張りだこの姿の良いサカキ・シキミを育てていたことでした。
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 つまり木を伐って売るだけが自伐林業ではないということね。山のものを育てること、山造りを考えなかったら唯の収奪型の農業と変わらないでしょう。
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 因みに、後ろの方に座っているおデコが照っている人は、うちの島根林研の会長、奥出雲の響氏。農家林家の見本みたいな方。
 田圃は減農薬(ちょっと前までは無農薬のものも作っていた)、ハザ干し、肥育している黒毛和牛の牛糞発酵堆肥入り、杉檜の山は土壌もよく鳥たちが飛び交う手入れが行き届いたもの。
 そして、裏山には林内作業車が入っている製材所には大きな丸ノコ製材機があります。自宅の立派な柱や梁は持山の材を使って自家製材で調達、もちろん近所のお家のものも製材して上げたそうです。
 そしてなんと!牛舎は無節の材を使ったもの・・・椎茸は熟成栽培?の立派で美味しいもので農林水産大臣賞も受賞しているレベルのものです。

 響さん、未だに家にファクシミリも無ければ、当然ネットも無く、携帯電話も持たないという超アナログの仲間泣かせの人ですが、子供達の環境教育に引っ張りだこの人気者のオジさんです。
 こちら中国地方は山を持っている農家のお家は沢山あります。が、次世代の人たちで農にも山にも興味がないお家も沢山あります。本当は宝の山なんですけどね。

 それでも、我々の親しい若い仲間たちも、農のための林に軸足を置いている人が多いですね。農を大事にしている人たちは山は収奪の対象ではなくて育てるという概念がありますから健全です。
 山の公益的機能を維持するためには、林業という視点だけにはまっているとダメですね。山は林業者やお役人のためにあるわけではないですから。

 さて、横浜に送ったお蕎麦です。
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 萩焼の器に載せてみたそうです。お〜!上手に茹でてあるなあ。江戸蕎麦の場合は、釜前って言ったかな、茹でる人が蕎麦屋の中で一番格上の人がやるのだとか。茹で方が肝心ということ。

 兎に角、手打ち蕎麦の良さを最大限引き出すには大きな釜(鍋)で一気に熱を入れて短時間で上げないといけません。蕎麦の量に対して熱量が足らないとダラダラの締りのない蕎麦になってしまいがち。長い時間かけて芯まで火を通すというのはご法度ね。

 だから、うちの場合には大勢に出すときは、薪を焚いて羽釜でグラグラ沸いた湯でサッと茹でるという手法。そして流水で打ち粉のヌメリを洗って取り、冷水でサッと〆てから、よく水を切って出すということに。

 これが、水が山水の美味しい水だとさらに味が違うんだよね。お店だと、信州駒ヶ根の駒ヶ根高原にある駒草屋さんがそう。
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電動刈り払い機を注文してしまった(葛切りマシーンに改造しようかと)


 この土日連続で講習会をやってきて、今日は家で事務仕事中。頭がぼーっとしているので、遊びながらの簡単な記事書きをやってみたりして。。。

 先週、お馴染みの農機具屋さん、島根県益田市の石見エコーさんでマキタの展示会があった。前からチラシを貰っていたので覗いてみたのだった。
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 小雨降りの中、車を降りて歩いて行ったら知っている顔が二人、チェンソーで丸太切りをやっていた。
 益田で地域おこし協力隊を卒業してから、特伐と路づくりをやっている二人で、彼らはアウトドアショップKのツリーワーク島根講習にも何回も受講しているという、此方もお馴染みさん。
 一人は、この間NPO法人しまね樹木医会が開催したお勉強会でもご一緒したばかり。そう言えば彼は樹木医の一次試験で落ちたとか言っているけど、結構島根にも樹木医を目指している人、なった若い人もいる。

 わたしも彼らに続いて二種類のチェンソーのカッティングをやらせていただく。それから横にあった刈り払い機を動かせてもらった。
 彼らも交代で持ってみていたね。
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 で、このマキタの18Vバッテリーの刈り払い機。動力のモータがバーエンドのディスクの上にあるので、重量バランスがすごく悪い。
 バッテリーを二つ装着してあっても前下がりで、ハンドルを引っ張っていないと地面ガリガリ機械になってしまう。

 でも、センサーとコンピュータコントロールとで、切る抵抗が大きくなると回転を強めるとか、色々面白い機能がついている。

 そして、音がウィーンと気持ちがよい! この記事の前の記事にも書いたみたいに暑い夏の時期にはうちの集落では朝の5時から刈り払い機のエンジン音がするのだが、このマキタの刈り払い機ならば、なんの気兼ねもなしに早朝から草刈りができる。

 重量バランスさえよければ此れからの時代にヒットするかもしれない道具だね。

 で、なんでそんな重量バランスが悪いのに注文したのかって? いやいや、まず展示会は「特価」、というのがあるので此れに弱いのね。貧乏協議会なので道具を正価で買うのは厳しいし、大抵は中古のもので済ませている。
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衝撃!田舎の高級住宅街・・・


 このところ広島県内での講習が多いのだが、土地柄が違うと山の雰囲気や街の雰囲気も違う。今回は庄原市の山奥へ広葉樹伐採の講習に行ってきた。
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 もう、前回、最初に行う掛かり木処理や集材のための高強度繊維ロープを使ったロープワーク講習の時に参加した人たちが多いのでみな顔馴染みになっている。

 でもって、このメンバーの中にインフルに掛かって治ったから出席したという人が二名も居る!
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 なんでも、飲み会の時に一緒に罹患したらしい。1週間倒れていて治ったから今日は頑張って出てきたという、その熱意は有難いが、他の受講者の人たちも、「治りかけが一番遷り易いやろ。この年末の忙しい時にインフルうつされたらやれんわ!」、と戦々恐々の1日となった。

 で、タイトルの高級住宅街とは、その講習現場に行く途中に通るところに有った! 走りながらの撮影を朝と夕方の往復二回やったが天気が優れないのでイマイチの写真となってしまっているのでご勘弁を。
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 どうですか。この邸宅・・・
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「山に優しい壊れない路づくり」と「近自然林の森づくり」の“広葉樹”里山資源の活用講習会


 急遽、広島県の安芸高田市にある百華倶楽部さん主催で、こんな講習会を行うことになりました。広島県の低炭素社会推進グループさんの事業です。

 ここ数年、この広島県の里山バイオマス利用促進事業において、広島県内で活動している市民グループさんたちへの、掛かり木処理、集材のためのワイヤーにとって代わる高強度繊維ロープを活用したロープワーク講習や、広葉樹伐採などの講習を行いに行っておりますが、今回は大橋式の山に優しい壊れない作業路づくりと、もう一つは、近自然林の森づくりをテーマに仲間たちに頼んで一緒に勉強会を行うことになりました。
“広葉樹”里山資源の活用講習会

 他の記事にも書いた様に、うちの集落の周りにも田口氏に頼んで津和野ヤモリーズの卒業生有村氏とヤモリーズメンバーの二名で大橋式の路づくりをして貰っています。

 田口氏自身は、協力隊二年目で立ち上げた自分の会社で協力隊の道具やバックホウなどの資機材運用のマネージメントをしている上に、お隣山口県の阿武町で町をプッシュして森里海連環の町づくり事業を展開する会社を立ち上げていることと自伐協のスタッフとしての仕事もあるので忙しくて現場には出られない状況です。

 そして有村氏も阿武町海沿いの展望が素晴らしい山の頂上まで作業路を開設する仕事をやっていて皆大忙し。その様な中でなんとか時間を割いてくれてこの勉強会開催の運びになりました。
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