4yamadukuri1
2015年6月25日 島根県鹿足郡吉賀町柿木村にてODSKさんをお招きしてツリーワークの入門編の体験会を行った

 講師はODSKのK・木下さんと、KOA森林塾の早川先生。このKOA森林塾の特別講師は、信州大学の教官だった島崎先生。退官後の著書には「山造り承ります(増補版)」がある。

[2016/1/24追記:2016年の3/19〜3/20は、予定通り木部谷温泉松の湯の裏山でツリークライミング講習(高所作業の安全衛生講習を 兼ねて特別教育の修了証を発行する方向でODSKさんが検討中)開催予定で進めている(宿は貸し切りで確保:宿泊費は3食付きで8500円)。講師は ODSK-木下氏、KOA森林塾-早川清志氏、Arborhythm-堀江洋司氏、ウッズ-中島彩嬢、ツリースリー-ホセ・戸出氏を予定]---詳しくは 近々要項及び受講費をODSKさん側で発表予定につき其方を・・・
[2016/1/24追記:続いて3/22〜3/23は、同じく松の湯の裏山でリギング講習を開催予定で進めている(宿は貸し切りで確保:宿泊費 は3食付きで8500円)。講師はODSK-木下氏、KOA森林塾-早川清志氏、ツリースリー-ホセ・戸出氏を予定]---詳しくは近々要項及び受講費をODSKさん側で発表予定につき其方を・・・
[2016/1 /24追記:3/21は、同じく松の湯の裏山で島根県県林研のスキルアップを開催予定で進めている(19日から23日まで連続で受講される方は見学が可能 になる様に県林研事務局に交渉中)。講師はODSK-木下氏他:内容は、木に登らないで樹上にアンカーを採る方法の実作業。民家脇の伐木-搬出。トップ カット後の吊るし移動。ロープ架線搬出などのメニューを検討中]---19日から23日まで連続で受講される方のみと(見学受入れ可能になりましたら)相 談承ります。
【山造りの道筋】
 16年くらい前だったか、先端技術分野の仕事を辞めて鍛冶遊びをしていた頃に山仕事で知り合った方が島崎先生のところへ習いに行っていた。大手M銀行の 銀行マンだったが体質に嫌気がさして、孫も出来た事だしと50歳を前に早期退職し、やりたかった山造りを習う為に通っていたのだ。
 その森林塾の講習の話を聞くと素晴らしい内容と山暮らしの楽しさに感動。自分も行きたかったが、森造り承りますを読むだけで我慢していた経緯がある。

 同著は1999年が初版発行(現在、増補版が出ている)だが、森林塾の活動や森造りのアプローチの仕方、密度管理についてなど、森林の保全に取り組もうと言う人達には、基本的な内容が統合されて書かれているので未だに良いテキストだと思う。

  此処暫くで、土佐の森の活動から自伐型の林業へ進展したり、木の駅プロジェクトや森の健康診断などの一般市民が参加出来る森造りへの道が拓かれて、様々な 知恵やノウハウがWeb上や書籍によって伝えられているが、素人山主や自伐型(副業型)の林業に取り組もうという人達は、其れ等の情報を「点」で集めてきて、其々に自分なりの解釈で理解しているだけの人が多い様に見受けられる。
 
 多分、こういった基本的な事柄を統合して書かれている本が有るのをなかなか知ることが出来ないのだと思われる(勉強もしないで、ただ木を伐って出し、売って金を稼いでやろうだけの人も多いしね。そういった人達は他人のモノマネだけで自分の頭を使う気が元から無いし・・・)。此の本に書かれている様な情報をネットで調べても、内容が薄かったり、逆に専門的すぎたりして素人には分かり難いことや、Webの階層の奥深くまで調べるには余程の根気と暇が無いと無理だからだ。

  この本が出てから更に16年近く経った現在、KOA森林塾には、理念と高いスキルと共に年を経て実績が積み上がってきて、森造りに取り組む為の智慧が沢山詰まっていると思える。KOA森林塾の内容は、現在日本各地で行なわれている森造りのためのアプローチの仕方や研修の行ない方のロールモデルとなるものではと考えられる(と、わたくしなんぞが言うまでも無いが...)。
4hinotomato-54hinotomato-3
 因みにその知人E氏は、流石に元銀行マンだけあって地元のスーパーなどに卸すルートを造ってから本格的に薬を一切使わないキノコ生産を行ない、素晴らしいキノコを(ちょっと高値で)卸していた。

 わたしの嫁さんは神奈川で蕎麦屋をやっていたので、E氏のところからA品を時々仕入れつつ、またB4hinotomato-2品(此れでも普通にスーパーに売っているものよりも全然立派)は私が只で貰って来て干し椎茸を作っていた(関東の冬は天日干しだけで完璧に干し椎茸が出来る。これが旨い!)。 そして今はトマトの樽栽培で高品質トマトを生産して東京都下の地元から、都内のレストランまで引く手数多。

 そのE氏は、忙しすぎて趣味の渓流釣りにも行けないもので、甲斐性がなく日々食べるのも侭ならないわたしなんぞに電話して来ては、「貴方は自由で良いよなぁ!」、と言う。それならば、貧乏になれば自由になれますぜ、Eさん....ね。

 E氏はKOA森林塾の二期生になると思う。一期生は浜田久美子さん達。また、長野で森林事業体の社長になられた原薫さんも森林塾で習われた方。そんな方が継いだ会社が素晴らしく楽しそう。自分も若かったら働きたいなと思う。
 その他、多数の優秀な方々を輩出しているのが此のKOA森林塾。詳しくは長年発行している森林塾通信を片っ端から読んでみて欲しい。兎に角、凄すぎる。
 森をなんとかしたいと願う“一般の方々”が、このKOA森林塾の薫陶を受けて、その後活躍して実績を積み重ねて来ている。

 つまり、言いたい事は、山主でもなく従来の様な林業従事者でもなく、一般社会生活を一人前に過ごしてきた其の上で、生き方として山造りに携わりたいと、自然とともに暮らしたいと、そう願っている人が如何に多いかという事。ただし、やりたいことは良い山を造る事。その手伝い。時々見掛ける?荒い施業の仕事をやりたい訳ではない。
4mrnakashima あの中嶋健造氏だって、コンピュータ関連の会社員をやってから転身したわけだからね。今更ながらだが、今後さらに其の様な志ある人達が山の保全か森林資源の活用に関われる様な仕組みづくりを作って行けるかどうかが分岐点ではなかろうか。

 問題は沢山ある。放置林、不在山主、そして拡大造林で補助金を貰って植えるだけ植えて、あとは枝打ちも間伐も何もしなかった山が未だにお金になると思っている山主の意識。
 そして、そう言う山主を育てておいて、「あの施策は失敗だったんです。手を入れなかった山は負の資産でしかないので、何とか解決策を一緒に考えましょう。」と言えない行政の意識。手を掛けて育てられていない山は豪雨災害などによって崩壊し易いのが解っている今、斜面崩壊によって下の集落が被害に遭ったりしたならば、山主の責任はどうなるのか。
 やり方によっては自伐型でも利益が出せる事も解って来た現在、次は実際問題となる山主の意識改革を促す啓発活動と、そして其の山を預かって手入れが出来る(大抵は間伐遅れなので根本から考え直さないとならないが)若者達を育てることを地道にやる他ないのではと考える。

 KOA森林塾で学んだ人が400名位おられ、其の方々が各地で次の世代を育てている今現在、都市部の若者達が地方移住への流れが大きくなっていることと併せて展開出来れば新しい道筋が見えて来るのでは。

【樹木管理=アーボリカルチャー】
  さて、前置きが長過ぎたが、、、スミマセン。でも、本ページのテーマであるツリーワークは、樹木管理技術の一つだそうだ。枯れた太い枝を樹上から安全に地面まで降ろすための技術や道具類を駆使する。重量計算や安全率の管理、ベクトルなどの物理学的なことだけでなく、空間把握や段取りから作業手順まで、相当な脳みその活性化が必要なもの。右脳と左脳の働きがバランス良く高められていないととても無理。そういった意味でもツリーワークに携わっているアーボリスト達は、実質的に可成り賢い人達だと思う。

 アーボリスト達の専門分野でもある樹上伐採はシリアスな状況での道具の扱いもそうだが、日頃のメンンテナンスから整理まで、後始末が出来ない人間には無理な仕事。当然、協調性や自発性が必要だし、空気が読めない人も無理だろう。
 そもそも依存心が強い人は論外。こういうタイプの人は無責任な仕事の仕方、他者依存の人に後始末をさせる様ないい加減な仕事の仕方をするからだ。

 大体、その辺の山師にはだらしない人が結構居るし、道具を大事にしていない人も多い。だから事故やトラブルが起きる。
 其の点を転換するにも、参考にするにも、先鋭的な難しい仕事をこなしているアーボリスト達の手法、考え方、意識の持ち方は学ぶ事ばかり。だって、チームの中に前出の様なタイプの人が一人でも居たら大事故になりかねないものね。なので、誰でも彼でも学んで欲しいという内容のものでは無い。スキルアップどころか、自他ともに大変な局面に追い込んでしまいかねないからだ。

  ということで、参加者は口コミでお呼びした近隣の人たち11名。ODSKさんのお客さんでKさんのFacebookで知って浜田から来られた樹上伐採の仕事もしている方も居た。他 は吉賀町の産業課の職員と丁度吉賀に来て居られた京都大学名誉教授の竹内先生。人工林密度管理の専門家で、吉賀と津和野に山造りの指導に来て居られる。

 あとは吉賀の農業移住者(木の駅をやっている)の人達と、益田市で個人で山をやっている仲間。それから津和野の元副町長で今は悠々自適に山をやっているN氏と、県職のT氏。後から東京の林業女子会の会長も来るとのこと。

 あまり人数が多いと個々人の時間が少なくなると思っていたのだが、結果、結構な大人数になってしまった。でも、全員やる気がある人達ばかりで、受け身的な物見遊山の人は居ない。
4kakinoki50625-14kakinoki50625-2










 先ずは、道具の説明を受けるが、我々素人の知らないお道具ばかり。時期が悪いのでどうかと思ったが、一応スパークライミングの道具もお願いしておいたので、木に登るのもロープで登る方法と西洋式足爪で登る方法の2種類が出来る。

【ツリーワークの為の木登り】
 先ずはKさんがスローバッグを樹上に投げてロープに繋ぎ換えて支点を確保。ロープエンドは根に近い所に固定。
4kakinoki50625-394kakinoki50625-38

















 見た事もないアイテム類。樹上で様々に体勢を変えて枝を縛ったり、チェンソーや鋸\で伐採を行ない。伐った枝や幹を地上に降ろす作業をするためのツリーワークは、レクリエーションで行なうツリークライミングとはハーネスからして造りが異なる。
4kakinoki50625-404kakinoki50625-3

















 使い方の説明を受けるが、???マークが一杯。ロープレンチを取り付け、そしてKさんが体重を掛けて、セットアップを確認してから樹に登る。
4kakinoki50625-414kakinoki50625-4


















4kakinoki50625-5




















 最初はKさんが登って講習用の支点を作って来る。最初はシングルロープで登るSRT方式。

 そして、右下の写真は、降りて来る途中に一番下の枝を使い、枝の先まで歩いて移動するリムウォークを見せている最中。人間の形が分かるだろうか。
4kakinoki50625-74kakinoki50625-6

















 下の左の写真が、木の裏側に回って枝の上のKさんを撮ったもの。右はスパーを使って登る方法のデモ。
4kakinoki50625-94kakinoki50625-8

















 3セット体験用のシステムを組んで貰い、それぞれ教わりながら登る。ロープが樹上の支点に行って来いして2本を二倍力で登るDdRT方式が2セット。こちらは二倍力なので腕の力が少なくて済む。
 もう1セットは、SRT方式で腕の力があり慣れている人は登る速度が速い。
4kakinoki50625-114kakinoki50625-10

















 左上の写真は3人が登っている。左上はクライムダウンしてところ(ツリーワークでは此の言い方はしない?)。
4kakinoki50625-144kakinoki50625-12

















  津和野の元副町長も軽々と登る。リタイヤしたとは言え、現役時代から伐採などをやって、ログハウスを建てたり、孫の為に山造りをしているので全然元気。右 は同年代の早川先生。山師だからやはり身が軽い。竹内先生は流石に木登りはやらず、美味しい一服をやりながら若者を見守る。

 それに引き替え、若者達はちょっと身体が重たいかな? まだ慣れないからでしょうか。
4kakinoki50625-154kakinoki50625-16

















 上左の写真は県職のT氏。登りきったところでフットアッセンダーを外して降りる準備。フットアッセンダーが無い場合には、ロープを両足を使って挟んで登るフットロックの方法もあるが、初めての場合にはフットアッセンダーがあると超楽々。
 右上の画像は、下降するに際してアッセンダーの機能がスタックして動きが付かなくなったので、もう一人のK氏がフォローしている図。

 さて、昼食は現場をお借りしている木部谷温泉松の湯のオバちゃんに頼んでおいたので、皆で食べに行く。吉賀組は、竹内先生の密度管理と山造りの講習を午後から行なうので先に食べて奥の山へ入って行った。
4kakinoki50625-134kakinoki50625-18









 我々は、SRT、DdRT方式のメリット、デメリット、危険なやり方などを教わる。兎に角、安全第一。器具も日々進化していること、安全規定を設けている団体の考え方などもレクチャして貰う。
4kakinoki50625-17


















 枝の上を歩くリムウォークでの重心の話しを聞いているところ、だと思う。

BlogPaint【スローバッグを使った掛り木処理】
 さて、次はスローバッグを使った掛り木処理のお勉強。画像では分かり難いが、恐らく雪害で頭がお辞儀をしてしまっている杉の木をそのまま伐倒すると重心方向の広葉樹に掛り木となってしまうのが明白な木をどうやって処理するかと言うテーマ。
 既に夕方になってしまって、山から下りて来た吉賀組は先生を泊る津和野まで送らないといけないから掛り木処理が見られないと泣いている。ところがっ!竹内先生、「俺も見たいから残る。」、と鶴の一声。良かったね〜。
 
 さて、スローラインが付いたスローバッグを対象木に投げて掛けるK講師。斜め方向なので25m以上はあっただろうか。数回で見事に掛けた。拍手!
4kakinoki50625-214kakinoki50625-19
















【スローバッグセット】
  ご存じない方の為に。使ったのは下の写真のセット。手に持っているのがウェイト、スローバッグ。10oz(オンス)なので280g位。8ozから12oz 位までがよく使われる。黄色いラインがスローライン。材質がダイニーマで2.2mmのものだと破断強度が300kg程度。長さは50m前後。何れも滑り易 く抵抗が少ない様に作られている。
4kakinoki50625-424kakinoki50625-43
















 こちらは、自分の掛り木処理用のザック。ベルトにカラビナと登山用プーリーが付いているが、ザックの中は、1t引きのプラロック(ハンドウィンチ:標準で10mロープ付き)、スリング数種とガチャ類。それから右下写真のスローバッグのセット。
 こちらは8ozのスローバッグと1.7mmのライン。それから入れ物は100円ショップで売っている折り畳み式の洗濯カゴ(何方様かがネットか書籍でこのカゴが良いとシェアして下さっていて、丁度ザックに収まるので重宝している)。
4kakinoki50625-454kakinoki50625-44
















 この掛り木処理セットがあればチルホールなんて持って歩けない。そもそも、掛り木になってからチルホールを掛けるのでは、人の背が届く程度のところに作用点を作るだけ。それじゃあ大した牽引力は発揮出来ない。
 やはり木の上の方にワイヤーの先を掛けたい。そうすると最低2段梯子をもって歩く事に・・・はたまた木登り道具を持っていても枝打ちしていない木に登るのは余りにも効率が悪すぎる。

 と言う事で、ザックの中にプラロックとスローバッグのセット、そしてスリングベルトや20mロープを持っていれば山の奥の方の掛り木処理が楽になる。閑話休題・・・

 木に掛けたスローラインに牽引用のロープを接続。縛り方を習う。
4kakinoki50625-234kakinoki50625-22
















 そしてスローラインを手繰れば牽引用のロープが伐倒対象木の樹上の枝の上を通りながら地上に降りて来る。
4kakinoki50625-254kakinoki50625-24








 我々だと、アンカーには、立木にベルトスリングを巻いて其処にプーリー(滑車)を付けて方向転換するわけだが、ODSKさんだと、デッドアイスリングのアイにリングが嵌め込んでスプライスがしてあるものを使う(右上画像)。ロープを通す手間はあるが軽くてシンプル。

4kakinoki50625-274kakinoki50625-26
















 受け口と追い口を作ったところで、皆で牽引ロープを引っ張って追い切りを。倒れ始めたら思いっきり引っ張って、倒れる方向を転換。無事、掛り木にならずに、頭を下げていた重心方向からほぼ90度右に倒した。

【搬出】
 枝払いをして頭にキャップを被せて作業道から引っ張り出す。凡そ50m。引くのは小型のロープウィンチPCW3000と言う機種。ロープは10mm60mのものがギリギリ足りた。でも、10mmだと手が痛くなる。材は元口が25cm程度の10数m長。
4kakinoki50625-314kakinoki50625-30









 作業路が途中くの字に曲がっているので、方向転換するために片持ちのプーリーを二カ所設置する。
4kakinoki50625-294kakinoki50625-28








  ODSKさんたちアーボリストは、設置が簡単なウーピースリングを使う。ロープスリングの中をテール部分が通って巻いて居るので木の太さに合わせて長さ調 整が出来るもの。中を通っているので荷重が掛かれば自分で締め上げるので弛まないという仕組み。う〜ん、言葉じゃ解らないと思う。が、便利。
4kakinoki50625-334kakinoki50625-32















 このロープの長さ分だけ曳ける小型のポータブルロ−プウィンチは本体重量9.5kg。
 丁度、吉賀町の視察で竹内先生達と合流して密度管理研修を受けていたので持ってもらった東京@林業女子会のS山嬢(掲載許可済み)。楽々持っていた。4yamadukuri2

【和風エコ木登り】
 右上写真は、KOA森林塾の早川先生。ブリ縄を使った木登りを教えて下さった。此れなら水を上げている時期でも木を傷めない。早川先生が事務局を務めるKOA森林塾ではブリ縄を使った枝打ちを教えている。其の模様は早川先生が編集している森林塾通信に詳しい。

 活動10年の記録として、毎号のリレー通信からピックアップした本が2005年伊那毎日新聞社から出ている(つまり、今年で20年の活動歴があるということ)。 早川先生から頂いたので読ませて頂けば、KOA森林塾は、電子部品メーカであるKOA株式会社が費用を負担して、高い志のもと地域還元の為に運営して居ら れる部門の様である。損得を勘定せず理念を遂行するところには志を持った人々が集まるという鏡の様な例ではないだろうか。

【お道具】
4kakinoki50625-34

















 此れはビッグショット。つまり、巨大パチンコ。スローバッグを遠方に飛ばす為のもの。50m先まで飛ばせるらしい。
4kakinoki50625-374kakinoki50625-35















 ケースの中には色々なガチャガチャが。何百kgの玉を伐って受けとめ、地上まで降ろす為のブロックなどが入って居て、みな興味津々に話しを聞いている。
 それから右の写真の白のクロスが入ったバッグは救急セットが入ったバッグ。樹上で怪我をしたときの応急処置セットが入っている。大けがをした場合には、仲間が居ないと直ぐには地上に降ろせないし、樹上である程度処置をしておく為に必要とのこと。
4kakinoki50625-36

















 4時半くらいには体験会を解散したのだが、用事がある人以外はなかなか帰らない。結局、5時半頃まで色々教わっていた。皆、再度習いたいとの事。
 そして皆満足気に帰路についた。遅くまでお付き合いを頂いた講師の先生方に感謝!

【ツリーワークは田舎でも自伐型でも必要な技術---安全な山造りへ】
 やってみれば面白すぎる。が、実際に何に役に立つのか。以前、神奈川に居た時の林業事業体の仲間は、その後退職して今は空師になって東京の八王子近辺で樹上伐採ばかりやっている。山なんか全然行っていないと。つまり都市部では大木化した木の処理の仕事は幾らでもあるとのこと(アイテムはODSKさんから買っているそうだ)。

 では、田舎ではどうなのかというと、やはり神社仏閣の周りと送電線や電線の周りの大きくなった木や枝の処理の仕事はあるようだ。人が乗ったバケットを高く持ち上げる高所作業車で処理が済む範囲のものや、クレーン車が入れる場所では対象木を吊って処理するなどが可能だが、作業者が登らなければならない場面は幾らでもある。
 そういった場合には安全率が高いツリーワーク、リギングが出来る人が居れば大いに活躍出来るであろう。田舎のおっさんには、木に登れるしチルホールなどを使って引っ張ったりもするけれど、最後は一か八かでやっている様な人も少なからず居るからね。

 そして高木化した広葉樹を伐採する際に、蔓が絡んでいたり、枝絡みで掛かり木になる事が明白だったら木に登って最初から処理をしておいた方が、安全だし、最終的には時間の短縮になる場合も多いだろう。
 ツリーワークを生業とするアーボリストたちのノウハウには、何よりも安全に関わる意識の高さと、そして実作業のセオリーが確立されているので、林業や自伐的な山仕事のスキルアップに繋がる事が理解出来る。
 本ページでも紹介したスローバッグを使った掛り木処理の方法は、まだまだ応用手法が幾らでもあるので、効率優先の為にやる元玉切りや折り倒しなどの素人には危ない技を使う前に、安全に木を地面に寝かす事を可能にするものである。

 その辺りのスキルアップを目的とした講習を再度ODSKさんを島根にお招きして行なえる様に手立てを考えてみたいと思っている今日この頃。「枯れた松の処理に、スローバッグを投げて樹上に掛けて処理する方法の講習とかやって貰えます?」とKさんに尋ねたら、『何でもやりますよ〜。』とのこと。

 我々素人レベルの人間は、山のオジさんやお兄さん達に「そんなモタモタやっていたら仕事にならんぜ!」、とか言われて危ない仕事の仕方を教えて貰うのではなくて、基本に忠実に地力をつけながら、あとは勉強不足の山のオッサン達が知らない道具を扱える様になって、効率よりもまずは安全に楽しく、そして楽に作業をできる智慧を身に付けていく方が、人生最終的に幸せで居られるのではないだろうか。
 自伐型は、労災も出なければ、他の誰も責任をとってくれないのだから・・・
以上

(c) Copyright YAMAMORI-Network.
2015 All rights reserved.

(画像・テキストの無断使用を禁ず)