チェンソー製材の続きの記事です。乾燥させた板を実際に使う段階に来た時の話ですね。製材板を上手く乾燥させること自体もお勉強ですし、また乾燥中に曲がったり跳ねたりした板を修正しながら使うのもお勉強。

 チェンソーで真っ直ぐにキッチリ製材した板で上手に乾燥できていれば、余り手間が掛からないのでしょうけれど、自分が扱う木は枝打ちも間伐もろくにされていない様な山の間伐材だったりするので、板が暴れるのも仕方がないかなと。
IMG_1968のコピー (1)
 ホームセンターに売っている様な、真っ直ぐの板材(それでも捻りが入っている場合がありますけど)を使って何かを作るのとは違い、前段階の準備にも手間と道具とノウハウが必要です。


【生活の中の分厚い板材活用効果は見た目だけではない足裏感覚の気持ち良さから】
 20数年前にアパート暮らしだったころに、西川材で有名な埼玉の飯能市の材木屋さんから直接フローリング材を購入して自分で敷いて使っていたことがあります。

 上記リンクの中にある椹の節材です。38mm厚の節材ですが、そんなに安くはありませんけれど、まあ手頃な価格だったと思います。
宴会仕様テーブル-横300dpi椹の部屋-自宅
 鍋が載っている宴会用の低いテーブルもこの椹材を使って作ってあります。天板は知り合いの大工さんが作りましたが、足周りはわたしが自分で作りました。
 隣の部屋にはダイニングがありますけれど、ものぐさ男同士では一箇所でハンディな小型LPガスボンベを使ったアウトドア仕様の大鍋で宴会です。

 この椹の厚材で本実加工がしてある38mm厚のものを8畳分買ってきて部屋に合わせて切って使っていました。低いテーブルの左端のところに箸置きにしているのが、その椹の厚材の切れ端です。アップにすると断面の厚さと本実加工の状態が判ると思います。

 椹材は柔らかめなので寝転がっても実に気持ちが良いんです。酔っ払って倒れてしまっても気持ちよく寝られますよ。
 上画像のアパートの部屋は小沢の横なので、せせらぎの音を聞きながら酔っ払って、何時の間にかぶっ倒れている仲間がよく居ましたっけ。1/f 揺らぎの効果大です。

 当時は、企業研究所相手の仕事をやめた後だったのですが、音声・音響関係の研究者が出入りしていましたから、アナログ/ディジタルのコンバートではなくて、もろにアナログ的なこのアパートの環境に降参していました。首都圏で沢の横のアパートなんて、まずは無いんじゃないでしょうか。

 確かこの椹は含水率が10%以下まで落としてあったんじゃないかと記憶しますが、そんなしっかりと乾燥させた厚材でも差し支えは無い程度ですが、多少は反ったりしているんですよね。
IMG_9227 (1)
 わたしの場合は横着ものなので床に固定したりせずに、そのまま置いて敷いてあっただけですから、引越しの際にはそのまま持って行って違うところでも使っていました。上画像の奥半分が椹の板を敷いた六畳分の宴会エリアです。
IMG_4038 (1)IMG_4093 (1)
 酔っ払いが、そこに其の儘寝られるのもいいですね。この山の仲間は奥山の地面でそのまま寝る人たちですから、こんな宴会でも超楽です。

 山奥での宴会慣れをしている人たちは、男女共に料理が上手いのはもちろんのこと、片付けもキッチリしているので家人の負担になることもありません。みんなでスペシャルな美味しいお土産を持ってきてシェア。
IMG_4066 (1)

 この椹材は今では嫁さんの実家に敷いてあります。椹材の宴会用の低いテーブルや、上画像の1枚板の大きなテーブルも同じく相模原に置きっぱなしです。つまり、こういった木で作られた良いものは末長く使えるということです。どれも家の中で使う木の製品ですから長持ちしますしね。

 兎に角、こう言った板材は裸足で歩いても気持ちが良いし、この板の上で寝ると元気になる気がします。分厚いのが良いんじゃないかな。


【街場の生活の反動での田舎暮らし自家製材はすでに時遅し?---若い人たちには早めに取り組みのおすすめをしたいと】
IMG_9454のコピー (1)
 そこで、島根に移住してきて9年以上(関東に戻る気は全然なし)。今回は、借家の北側の廊下の合板板が腐れてきているので、自分でその上に敷く板づくりです。それも、自分で伐採してチェンソー製材した材は、製材をするときから、畳の厚さに近い4cm厚で採ってあるものです。

 上画像の様に木目に対して反りが出ているので、表側にする方だけ平らにして使おうとしているところです。
 上の椹のフローリングの場合もそうですが、4cm程度の厚さがあると畳と入れ替えがそのままできるんですね。近代和風建築の場合には、敷居の高さもその位に設定されているのではないでしょうか。

 ところで、自分の話で恐縮ですが、木の文化が消えつつあった昭和後半の都市部では、大工さんが木の家を建てるのをじっくり観察したり、少しばかりの話を聞いたりする機会が得られませんでした。

 自分の場合には何方かというと子供の頃は近所のモータース(横浜の白楽駅近く)に入り浸って車やバイクの修理を覗き込んでいたり教えてもらう方に興味が行っていたからでしょう。

 中学生の頃、其処のモータースには、DUCATIの450の単気筒デスモのスクランブラーにセパハンを付けてロード仕様(ハンドルや足回りは250のMACH1風だけどタンクはスクランブラーオリジナルでシートをシングルにしたもので、ステップ周り、アルミエアファンネル、キャブトンマフラーなどあちこちを改造してあった)にした痺れる様な音のバイクが出入りしていましたしね。

 革の航空帽にセパレートのゴーグルをしたライダーがスロットルを煽ると、単気筒の蹴り出しが速いDUCATTIスクランブラー改は、アッと言うまに見えなくなりましたから。
 その頃出た、ホンダのCB750よりも0〜100km/hは速かったんじゃないでしょうか。

 そんな原体験?でバイクに気触れて40年近く。中坊の頃から新横浜駅近くの川べりにあったMX場を走り回り、挙句はバイクで山ばかり登っていたのが途中から進路変更です。
s_showa49-sinyokoXT500-2 (1)

IMG_6924 (1) 山は大事にしなければとか、木も生きているしなどと・・・沢登りや源流釣をやっていて改めて認識した次第です。暫くでも山の中で暮らしてみると色々なことが視えてきます。もう20年以上も前のことですが、それから世の中もどんどん様変わりしてきています。

 今更ながらですけれど、街場に育ったものは逆に自然に還ろうとしているだけなのですが、もっと早くから関わりたかったなと。

 このブログに自分自身の懐古的なことも書いていますが、それは自分の立ち位置を確認するためでもあります。

 そして、子供の頃から歪みを感じていた高度成長経済の中に育って来た挙句、途中から価値観や意識の転換があり山に積極的に関わる様になったので、同じ様に感じている人たちへの参考値として記事を書いているのを動機としつつ、何処から来て何処へ行こうとしているのか書き残しております。

 この歳になると自分自身が何のために生きて来たのとか思ったりするわけ(いや、若い時から考えていましたけど)で、この先もどうしようかな?などと悩むわけではありませんが、取り敢えず過去にやって来たことを時折振り返りつつ整理しておかないとね。

 自分の歴史も大事にしつつ、日本の古代からの歴史も地球の歴史も振り返りながら、これからどういう世界にしていくのかという転換点に入っていますから、両方とも精査しておくことは大事でしょう。

 で、原生林以外の人の手が入った里山では、人の手による植生更新をしないと植物同士のせめぎ合いでバランスが取れなくなるので、適度な利用による植生維持が必要ということで、一般市民による資源活用が必要なわけですね。

 それには色々な切り口や出口がある訳ですけど、うちの場合にはチェンソー製材が出来るので板づくりをしてきていることは、だいぶ前の記事でも書いている通りです。

 その板も下画像の様な倉庫や作業場の棚にするくらいであれば、皮を剥いて軽く電気カンナを掛ければ良いくらいなので手軽に使えます。
IMG_9493のコピー (1)
 さらには、一枚板のテーブルにするにしても綺麗に磨くのに手間が掛かるくらいでしょう。

 ところが、床板にするには結構な手間がかかります。


【チェンソー製材板を床材にする手間】
 と言うのも、伐採して来た木は色々な太さのものがあるわけですが、取り敢えずは目一杯幅を広く板材にしたいじゃないですか。
IMG_9474のコピー (1)
 そして、チェンソー製材時に失敗したりしているので長さもまちまちだったりします。上画像の一番左側はチェンソー製材をしただけの板ですから長さがありますが、端が曲がっているので使えない部分を含んでいます。
 他の板は長尺方向に反った部分をカットした直線部分のみを整形をしたものです。
 その反りについては、前の記事にも書きましたが、道具の問題と技術の問題があります。もっとも、その問題が起きるのは、丸太が長くてガイドにするレールと同じくらいのものを製材する場合だけです。

 どんな具合かといいますと、一番最初に丸太の側を剥いで平らな面を作るのには、2.7m長のEZレールというガイドを使って行うのが簡単かつ正確ですが、丸太の長さがレールの長さと同じ2.7m、一間半を採ろうと思うと、アラスカンミルのフレームの片方がレールから外れるのために、チェンソーの重さに負けて落ち気味になるからです。
IMG_1965のコピー (1)
 それが板の反りになってしまうんですね。今では膝でチェンソーを持ち上げておくとか技を使える様になりましたが、この板は3年くらい前に製材を行なっていた頃のものなので、その辺が未熟だったものです。

 同じ様な道具で長尺材を採ろうとしている方はご留意されるとよいでしょう。でも、このEZレールは継ぎ足せますし、最近のタイプは2分割できる様なので回避策があります。
 

【板を整えて敷いて使える様にする】
 庭の端に道具を用意して電気カンナを掛けるのですが、これがウルサイ。今の時代では町中じゃあ絶対にクレームが来そうです。

 うちはチェンソーの整備したり、薪材を刻んだりするので元々ウルサイ家ではありますが、うちの古い電気カンナはそれよりももっと音が大きいかもしれません。
 でも、向かいの家の旦那に、「うちの音うるさいでしょ?」、と聞いたことがありますが、『そんなことありゃせんよ。』、の一言でした。
 集落にもよるかも知れませんが、うちの集落はわりと鷹揚かもしれません。
IMG_9443のコピー (1)
IMG_9445のコピー (1)
 木目の縮み具合で短尺方向にも反っているので高い部分を削り落としています。金尺で平らになっているかを確認しつつなのですが、製品として売るわけでもないし、自分たちが使うものなのでけっこう適当です。
IMG_9540のコピー (1)
 この2.7m長のEZレールは、板の平面をチェックするのにも使えますし、直線を引くのにも便利なので墨壺を使うのを止めてしまいました。

 平面作りに大鉋も使いますけれど、板が畝っていて刃が届かないところもありますので、ベルトサンダーで均しつつ荒れているところを研いて綺麗にしています。
IMG_9448のコピー (1)
 こんなことをやっていますと、電気を使わない手道具類がいろいろ欲しくなってきますね。洋式の皮むき用ドローナイフは使っていますが、和式のセンもあると便利そうです。

 また、丸太の荒削りには前の記事に書きました手斧(釿:ちょうな)が良いですが、同じく丸太を整形していく槍鉋は、平らな部分を削ぐのにも良さそうです。

 木の肌を綺麗にし、そして長く保つのためには切れる刃物あってこそと、宮大工の故西岡常一棟梁の本に書かれていましたね。

 ウィキのノコギリについてのノートを開くと、鎌倉時代以前は斧で伐採、あとは斧と手斧(釿)と槍鉋で製材していたと書かれています。ノコギリが一般に普及し始めたのはその後ですね。
 前の大径木製材の記事中にも書きましたが、大昔は楔で木を割ってから製材して板材にしていたと言うことですから、ものすごい技術と時間も必要だったことでしょう。
 
 それは人力でのノコギリ製材でも同じことです。墨付けして鋸で正確に製材するのも至難の技です。縦挽きなんてさらにすごいですよね。

 その後に板材の整形に使ったのが槍鉋やセンということです。(近代の道具でですが)やってみて判る昔の人の凄さ、というところでしょう。

 皆さん、大災害や地殻変動などでライフラインなど吹っ飛んで何ヶ月も何年も野山に放り出されたらどうなるでしょう。もしかすると、今の時代はそういったシミュレーションも必要なタイミングになってしまったかもしれません。

 そんな時に手道具は大事です。全林協さんの森で暮らすシリーズの山仕事の道具の本に(ペンネームで)書いた様に、昔の鍛冶屋が作った手道具が、まだ農家の納屋の中や田舎の家の倉庫に眠っているケースが多いですから、今のうちに回収しておいた方が良いでしょう。

 昔の鍛冶屋が作ったものは今のマスプロダクションの製品よりも優れている場合もありますし、地域に根ざした道具作りがされています。ゴミの日に捨てられてしまう前に確保しておくことをお勧めしたいと思います。
IMG_1506 (1)
 また、様々な手道具の修理・修復の仕方は、この本に書きましたので興味がある方は手に入れてみてください。
IMG_1033 (1)
 近年では、この槍鉋はせいぜい宮大工さんが使う程度の様ですけれど、こんな板の出っ張ったところを削ぐのにも便利そうです。上の画像はもうかなり以前に親しくしていた金物屋さんで撮影したものです。
 下の槍鉋の作者は山弘という有名な人のものですが、上のものと比べても出来が良さそうです。

 今でもネットでも販売していますのでそこそこの需要があるのでしょう。丸太の形を整えるのに使うものですが板でも使えるので電気がない山の中で作業するのに必要かも。
 昔からある刃物や手道具類は小規模の個人的作業には有難い便利な道具です。
IMG_9517のコピー (1)
 今は簡単・便利な道具類が増えていて、確かに一般市民が色々なことをできる様になっていますけれど、電気や燃料がないと使えないとか、仕上がりがイマイチだとか、細かいところに手が届かないなど、要するにコンビニエンスなものに価値がおかれています。

 そして本物の良い道具や技術、そして文化や人が失われていくことに繋がっていくわけですね。そして金太郎飴社会とことに・・・

 あ、そうそう。誰でも使えそうな小さい電気丸ノコですが、相手が4cm厚の板材になってくると、捻れがあるところなどで思いっきりキックバックが来る時があります。

 また、そんなところでは材に挟まれて刃が抜けなくなったりして・・・チェンソーを同じで動力を使った道具を扱う場合には、キックバックなどが起こることを前提にフォームとか脇を締めるとか体勢づくりと刃の近くには身体が無い様にして作業しましょう。


【庭でも便利なバッテリーチェンソー】
 うちの集落は、刈った草や木を燃やしたりしてしょっちゅう煙が上がっていますし、刈り払い機のエンジン音やチェンソーの音も聞こえるところなので、庭でチェンソーを使っても何も問題ありません。

 それでも、音が静かなバッテリーチェンソーは気が楽ですね。それに、エンジン始動の儀も必要とせずにボタン一つで動かせるのが楽で素晴らしい。

 チェンソー製材で丸太を割いただけなので、側の耳の部分がたくさんでます。直線を引いて丸ノコで落としますが、使う板によっては、バッテリーチェンソーで角を落としてから磨きをいれて節や膨れなどの景色を生かして使います。

 ここで、丸ノコを使用することを書いていますが、こういった4cm程度の厚材を分く場合にはキックバックが起きて、自分の力で抑えられない位に跳ね上がることがあります。

 材が捻れていたり繊維に歪みがあると丸ノコの刃を締め付けるからですね。もしくは切り落とす側が重たいために捻れて落ちる場合などにもキックバックは起こります。

 自分的には、チェンソーの場合も同じですが、切って切る部分を刃の真上から見ること自体が危険なので、必ず顔は刃の動線上からずらしておくことが肝要だと思います。

 顔をずらしと真っ直ぐに切れないというのは、道具のホールドの仕方と身体の各部を支点やガイドとして道具をホールドしながらの扱い方に精査や訓練が足らないからでしょう。

 島根では、全林協刊「伐木造材のチェンソーワーク」を書かれたジット・ネットワークサービスの石垣氏と島根ジットの人たちの講習が各自治体やNPOなどによって何回も何回も開催されていますから、ただ伐倒するだけでなく、安全なフォームやホールドの仕方を市民の人たちが徹底的に教わっていますので、観ていて安心な伐採作業を身に付けた人たちが大勢います。
島根ジット講習
 画像は隅切り(斧目)を入れる時の刃の入れ方。前ハンドルを支点として後ろハンドルを上下に動かすことで刃先をコントロールしています。その際には、脇を締め気味にして左手は左腿を支点としつつ、右手は右腿をガイドとして上下させています。

 この様に身体全体を利用してチェンソーをホールドもしくは動かすことで正確かつ安全な作業を行うということですね。

 一般的なチェンソー講習では、上手に伐採することばかりに重きが置かれて居ることが多いですけれど、それと共に人間工学に基づいたチェンソーワークの基本的なフォームや構え、そして動作を身に付けておくことが事故を減らす大きな要素だと思います。
 近くでジットの講習が開催される際には、特に一般市民さんは受講されることをオススメしたいですね。

 チェンソーも丸ノコも、刃先に体が行かないようにすることと、脇を締める感じで反動が来たら抑えられるフォームをとっているいることなどが必要だと思います。

 丸ノコでの事故も多いですからね。もし、材が絞まるような質ならば木口にマイナスドライバーとかクサビ状のものを差し込んで丸ノコの刃が締め付けられない様にすると良いと思います。

 もしかするとチェンソーよりも日常的に使う丸ノコの方が怖いかもしれません。また、昔の大きな丸ノコ製材機などは事故が多くて、柱材などが10mやそこら飛んで行ったという話があります。

 ホームセンターで誰でもチェンソーや丸ノコが買える時代になって、何も知らないでネットだけの情報で動力付きの道具を買って使っている人たちが増えて居るわけですけれど、今の時代には周りに教えてくれる人がいない場合が多くなっていますから自分自身で注意喚起しましょう。

 昔は人力による手道具で行う作業が多かったので、シリアスな事故はもしかすると現代よりも少なかったかもしれませんね。

 今の時代は原子力をはじめ、人間が制御できない途轍もないエネルギー源や動力を運用している訳ですから、運用する側の精神レベルも高くならないと自分の首を絞めてしまうことになってしまうでしょう。そして、そうなっています。
 全ては相似的に展開しているかもしれません。
IMG_9600 (1)
 それをバッテリーチェンソーで小さく刻んで焚き付け用の小割を作ります。
IMG_9475のコピー (1)

 薪ストーブ用にも使いますが、細かいのは下画像のモキ製作所の俺のかまどとか、ウッドストーブに重宝しますからね。その辺から枝などを拾って来て燃やせば良いのですが、最初の焚き付けにはこういった細かい端材があると火を熾し易いです。
IMG_8569のコピー (1)
6IMG_2883

 こんな端材をさらに縦に割っておくと火熾しに重宝します。
IMG_9476のコピー (1)
 このエコーのバッテリーチェンソーの刃を1.1mmゲージのA4Sに換装していますので、細い端材にも刃の入りが良いです。木の加工は刃物次第ということで。
 いやいや便利な世の中になったものです。


【野外宴会用杉板づくり】
 そんな作業をしていたらかなり以前に製材した杉板が出て来ました。元の方が40cm以上の幅があるのですが、床用に狭い板にしてしまうのは勿体無い様な暴れた木目です。(^^;;

 思い出してみれば、4年ちょっと前に行った搬出講習の際に伐採した谷に生えていた自然生えの杉でした。沢に元玉を落としてしまって上げるのに苦労した覚えがありますが、その元玉を現地でチェンソー製材したものです。
IMG_4755 (1)
6IMG_8553
6IMG_8555
 この杉は、商売的な観点で見たら商品にするのにはどうかな?というものですけれど、自分たちが使うのならば面白い景色の木目だったので床板にせずに、そのまま暴れて反った板を平らにする様に鉋掛けをしました。
IMG_9544のコピー (1)
 耳の部分はディスクグランダーで整形です。
IMG_9511のコピー (1)
 長さが2m60cmくらいあります。厚さは4cmで製材したものを平らにするために結構削りましたが3cm以上はあるでしょう。

 上画像では板の端の角を丸く落としているので薄く見えますが、実際には結構厚いです。で、かなり重たいです。比重が軽い杉板で重たいくらいですから、他の木でこの大きさ厚さのものを作ったら気軽に使えなくなるしょうね。
IMG_9518のコピー (1)
 アルミの作業台に載せてスターワゴンのゲート部と繋ぐと良いテーブルになります。杉材の柔らかな感触のテーブルって味わい深いものがあります。

 こんな木目を見ながら外で一杯やるのって良いなと思うんですけど。木に向かって、お前どんな育ち方したんだ?なんて思いながら美味いもの食うってのは・・・わたしだけかな?
 ただし、インドアじゃなくて外とか作業小屋とかですね。もしくは独り者のアパートとかでチビチビとやるときですかね。。。

 そういったシチュエーションには、既製品の樹脂塗装のテーブルじゃなくて、こんな生きている板の方が心安らぐのではないでしょうか。

 そして、このアルミ作業台はホムセンで買ったのですが、確か長谷川の作業台です。足の一本一本が長さ調整できるので凸凹のところでも水平が保てる優れものです。

 このアルミの作業台自体だけでも、野宿の時のテーブルになるんですよ。あとは伐採の時の足場にもしたことがありますね。普段はチェンソーの目立て台です。結構重宝しています。

 その作業台にこの長い杉板を載せると、野外の宴会で活躍するはずです。と言うのも、移住して来る前は関東でこんなことばかりやっていました。
IMG_6962 (1)
 これはキノコ採りのあとのパーティです。キノコ採りだけでなく山菜採りのあともこんな感じで、収穫物を美味しく食べて供養します。

 その時に活躍するのは折りたたみ式の長机なんですね。車に積みやすいですからね。上画像にある軽トラは当時の私のもの(四駆デフロック付き)ですが、別に軽トラに長机を積んで行ったわけではありません。

 さて、こんな風に自分で伐採した木を使える道具にするのは結構充実感があります。現在の林業的一般流通の中ではお金にならずにチップか何かで燃やされてしまう材も、自分で加工すれば痘痕も靨?ブサ猫も可愛い状態になって、節だらけのガタガタの板も愛しいものに昇華します。

 杉板は割れやすいので、もし割れても棚板にもできますし、焚き付けにしてもOK。それも自分で作ったものなので、転用・リサイクルは自由自在です。
 もし其れが高額のお金を払ったならば、割れたらショックも大きいことでしょう。でも、自分で調達して、自分で作ったものならば、気軽に次に転用して活用ができます。

 2m60cmある板も、うちのデリカならば室内でも屋根上にでも積めますから、何時かどこかの山での宴会に活躍しているかも知れません。
 で、なければ、来シーズンの冬の庭キャンプかな。外で薪ストーブがんがん焚いて。
IMG_8549のコピー (1)

【道具がなければ自分で作るかなと・・・】
 職人さんは、道具を自分で作ったり治具を作ったりしますが、昔から農山村に暮らしている人たちも同じでしょう。買うのではなくて自分で作る。自分で作れなければ鍛冶屋にオーダーメイドをする、ということですね。

 その鍛冶屋さんが皆廃業してしまったので、今はマスプロダクションの製品を買うのが普通だと思っている人たちが増えています。つまり消費者でしょう。

 鍛治まで出来れば自給自立的な深度はますます高まりますが、ちょっとした刃物ならば火造りをしなくても作れます。

 下の画像の鋼板は、産業用の大型鉋の刃でハイス鋼が素材です。硬い素材ですがグラインダーやベルトサンダーで削れます。
 その時に、焼きが入らないんですね。つまり刃が鈍らないということ。
IMG_9498 (1)IMG_9499 (1)
 これは、もう亡くなってしまいましたがわたしの鍛冶屋の師匠に頂いたものです。鍛治をやる人は素材集めに余念がありませんから色々な素材を持っておられました。このハイス鋼の電気鉋の刃は廃材です。

 で、それを使って遊びで作ったのか下の小さなナイフです。十数年前の画像を引っ張り出してきました。
IMG_0728 (1)IMG_0785 (1)
 前出の全林協さんの森で暮らすシリーズの本に書いた様に、熱可塑性樹脂のカイデックスを使ってシース(鞘)も作りました。肥後守と比較すると大きさが分かるかもしれません。
IMG_0786 (1)IMG_0754 (1)
 ベルトグラインダーやディスクグラインダーを使って整形を行なっただけのものです。そこそこ切れます。勿論、火造り鍛造した鋼とは比較するほどではありませんが、ステンレス鋼に近い程度には切れますので、もしかしたらセンや槍鉋もどきくらいは作れるかもしれませんね。

 何時になることやら分かりませんが、自分が欲しいと思い始めればそんなに時間も掛からずに作れるでしょう。
 まずは両刃のセンが欲しいかなと思っています。

 今持っているドローナイフも鍛冶屋の師匠から頂いたものです。こんなものですね。
IMG_1006のコピー (1)
 でも、下画像の様な、こんなに根曲りの反った丸太の皮むきには、片刃だと食い込みすぎてやり難いんですよ。
IMG_0980のコピー (1)
IMG_0986のコピー (1)
 こんな曲がった元玉ですがお化粧してみると結構可愛いものが仕上がりそうです。保育園とかに置いて木育に使うと良さげですよね。

 これもチェンソー製材で平らな面を作りました。
IMG_0974のコピー (1)
IMG_0975のコピー (1)
 こんな短い材でもEZレールのラダーの位置を変えると製材しやすくなります。こんな感じの短い玉でも製材できるんですね。
IMG_0945のコピー (1)

 と言うことで、実際に山の資源を活用していくには道具ありきということで、昔からの日本の伝統文化は凄いよね、と何時もながら思う次第です。

 動力が無い時代に、地域内で自分たちの地力によって生活に必要なものをかなりの率で自給できていたという観点からみています:此れからの激動の時代が予測される現在においても、今までのグロバール化から変化して、他者依存度を減らしたローカル化によって生き抜いて行かなければならない側面が強く出てくる可能性がありますから、地域内での経済循環・資源循環による自給率アップが必要ではないでしょうか?


【今回の作業で出来上がったもの】
 今までチェンソー製材して自分で使ったものは、作業場の棚とか倉庫の棚などに使っていました。4cmの厚みがあるので重たいものを気楽に載せられるので重宝しています。

 この度の記事で載せた製材板は、借家の床が腐れて来たのでそのために用意したのは前に書いた通りですが、湿気が多い土地柄もありますけれど、築45年くらいになる家のベニヤの化粧板では寿命になるのも仕方がないですよね。
IMG_9513 (1)
 玄関の上がり框からのフロア全体も危ないのですが、北側のトイレ前の廊下がいよいよ歩くのが危なくなって来ていたので、まずは其処からです。
IMG_9623 (1)
 こんな風になりました。床板の材質が手前と奥とで違うのはご愛嬌。伐採したヒノキは山に倒してあったのですが、製材しないまま放っておいたので量が足りなくなってしまい此の様です。

 で、分かったのは素足で歩くと全然感触が違うんですよね。今は夏になるのでヒノキの方が全然気持ち良いですが、温かみを感じる杉は冬場にはいいかも。
 記事の最初に書いた椹材は夏冬ともに良かったですが、今は手元にないので比較ができません。
 取り敢えず、合板の人工的な床材とはまるきり違う気持ち良さがあります。

 また、棚は同じく4cm厚の板材を使って作っていますが、これは山水を採って来たポリタンクを10本くらい廊下に置くためです。
 この4cm厚の棚と床材だけでも相当な重量になります上に、水だけでも200kg近くになることがあるので、床下が本当に腐れていたらやばいかも。

 でも、借家だと全面改築まではやる気がおきないのでゴメンなさいです。取り敢えず少しずと住みやすく致しましょう。

 それには、冬場に山に行ってヒノキを伐採するところからです。皮むきしてからチェンソーで板に製材して、その後、乾燥期間を経て、板材として使える様に形を整える必要があります。準備段取りが結構大変です。

 以前、他の記事に書きましたが、此方の地方で山の中での暮らしでは、自分の山の木を引っ張り出してきて、移動製材の人に来てもらい、その製材した板材や柱材を山まで担ぎ上げて家を建てたそうです。

 それは前に住んでいた集落の、今では築60年くらい前の家でもそうでした。あまり乾燥させずに殆ど生の材で組んだ家だったですが、柱や鴨居などもクリ材を使っていて、私たちが住んでいた頃には材が縮んで外れそうになっていたのが怖かったです。

 そして、先日80歳の山師のオッさんが来たので、またまたそんな話になったのですが、山師のお父さんは腕の良い木挽きで、ノコで縦挽き製材もきちっとやって居たそうです。

 で、昔家を建てる際には、上の話を同じですが、移動製材は無かったので、親父さんが家の其々の部分に使う溶剤を選んで伐採してから山の現場で板材と柱材を製材しておき、それを村の衆を頼んで滑り落として山から出して来たそうです。

 勿論、傷がつかない様にとか割れない様に気をつけながらですが、それでも滑り落ちて材が真っ二つに割れてしまうと、再度伐採から始めたとか。

 それで短期間でろくに乾燥もしていない材で家を建てたそうです。昔の家は、楔などを使い乾燥して縮んでも大丈夫な造りだったのでしょう。
IMG_3987 (1)
 自分的には、自分自身で直しながら住める造りの家の方が良いなと思います。
IMG_3984 (1)
 落ち着きますよね、こういう家は。
IMG_9916 (1)
IMG_9923 (1)
 豪雪地帯の家でも、囲炉裏で茅葺の屋根を燻し温めていれば、死ぬほどに寒くは無かったのかと。そこに、今風の薪ボイラーを使った床暖房とか薪ストーブが有ったら結構温い生活が出来そうな気がするのですがいかがでしょう。

 やってみたらマズイことも起きるかも知れませんが、そんな実験もやってみたいものです。というか、古民家改装でやっている人たちは多いんでしょうね。

 自分たちで森林資源活用ができれば、色々な生活様式にチャレンジできます。プラス、フリーエネルギーなど自家発電などもあれば楽勝じゃないですか。

 ここで、電気を使った暖房を揚げていないのは、どうしても有害電磁波の問題が付きまといそうだからです。

 火を使った遠赤外線の育成光線効果の方が健康的な気がします。

以上