田舎暮らしならば古民家に住みたいですよね。古民家には昔からの日本の智慧が引き継がれているのでないでしょうか。
IMG_8941 (1)
 此方は北広島町(かつては芸北町)の臥龍山の麓にある八幡原の古民家。西中国山地高原の自然館(手打ちそばのかりお茶屋と併設)の隣にあります。
 さらに、その並びには地元野菜や加工品の販売所がありまして、寒暖の差がある地域の美味しい農産物や果物が販売されています。

 運が良ければ、8月の末に美味しい枝豆が手に入ったりしますし、また季節の柏餅は土日のみの販売ですが、我々夫婦が今まで食べた中で一番美味しいものでした。

 八幡原は私共夫婦を含めて数名の仲間が住みたいと思っている素敵なところなのですが、豪雪地帯なので可也の気合が必要です。それでも、若い移住者も居られますし、この土地の方々のお人柄も素敵です。
IMG_0720 (1)
 ここは積雪が2m以上になる地域。でも、近年は少なめです。自宅からから1時間半は掛からないで行けるのでよく遊びに行っていますし、また広島への出張時には通り道であったりするところです。が、冬場はホワイトアウトの中を走る事も度々。

 地元の年配の方に聞くと、子供の頃は吹き込んだ雪で頭とか白くなったとか。人って、そんな環境でも暮らせるんだと驚きますよね。軟弱な街場生まれの人間には感動ものです。

 もっとも、少し下の匹見で暮らしていた時も、三八豪雪というわれる昭和38年の大豪雪で一ヶ月半下界から閉ざされて物資が入ってこなくても生き延びた人たちの話も凄いですけどね。
 みな電気もなく、大自然からの頂き物で自立した生活をされていたわけです。

 其の山の恵みを頂きながら暮らしていく術が詰まっているのが古民家でしょう。湿気の多い日本の気候では、木造、土壁、畳や板の間、土間などの呼吸をする素材の家が良いですね(茅葺の屋根も素晴らしいですけど、今の時代は難しいです:下画像は八幡原の古民家のメンテですが、他の地方から職人さんを呼んで茅葺の修理をしているそうです)。
IMG_1729 (1)
 そして囲炉裏で燻煙コーティングして長保ち処理をすれば完璧。虫除けにもなります。
IMG_8936 (1)
 今だったら薪ボイラーで床暖房もできますし、薪ストーブで暖かく過ごせるでしょう。自分的には掘り炬燵がダントツのオススメですね。換気が良い古民家ならば此れでしょう。
IMG_9916 (1)
 遠赤外線育成光線領域の電磁波は身体の有用微生物活動を活性化してくれる感じがします。逆に、別記事に書いてあります様に、鉄骨、鉄筋に囲まれた建築物は磁場が狂うので住まいとしての建物には向かないのではないでしょうか。

 また、電柱のトランスから様々な生活の電源設備などは有害な電磁波の発生源となっていますから(測定と体感と体調でのサンプリング済み:但しひ弱な男の検体)、わたしと同じ様なセンシティブな方には辛い生活環境かもしれません。

 そんな話を以前の記事に書いた様に、地磁気測定器を使って地球の垂直分力に切り口で測ると鉄に囲まれた空間は測定値がメチャクチャになっていますからね。
 木の国日本では、木造住宅が気候的にも理に適っていますし、そして生体的にみても健康的と言うことです。

 そして何と言っても素晴らしいのは解けば大地に還ってく素材で作られていることですね。現代のコッキンテンクリートで基礎構造が作られて廃棄物処理に困る様な建築物ではございませんものね。

 下の画像は、八幡原から少し降って191号線沿いの奥にある聖湖のダム近くの芸北民族博物館併設の古民家です。此処の博物館の昔からの民芸品も見応えがありますね。
IMG_9973 (1)
 日本は古代から木の文化の国。リサイクル、リペアして古い骨材を再利用したり、また燃料にもなる様な自然素材を循環サイクルに則って活用してきた文化ですね。

 ですから、古民家は、自分たちで修理をしたりできる余地があります。一昔前の自動車は人の手が入ることを拒まないことと同様でしょう。

 今の自動車は電子制御だったり、またボディが樹脂多用だったりで、昔の鉄板で作られたものと違って自分で修理が出来ないですし、廃棄処分にも余計なエネルギーと手間が掛かり過ぎですからね。

 果たしてエンドユーザたる庶民(働いて税金を沢山払って、そして製品を沢山購入して社会の下支えをコツコツと行なっている)は、美しい便利生活スタイルの中で何を得ているのでしょう。

 似非、欺瞞、収奪・・・色々なマインドコントロールに塗れていないですかっ。おおっ!いきなり能書き満載だ・・・

 でも、そういったことに気づいた人たち、若い人たちが人生を背負って生き方を模索しつつ転換にチャレンジしているのは素晴らしいなと、思っております。
IMG_3992 (1)
 ところが世の中の年寄り達、団塊の世代とか云われる連中は、競争社会の中を生き延びてきた人たちだから、リタイア後の生活に於いて社会の循環の中で稼いできたお金を自分とか自分に関係する人たちだけに使うだけで、日本の未来を繋ぐ人たちを応援するでもなく、その上、詐欺に騙されて折角貯めた大事なお金を雲散霧消させていたりするんですね。

 少し前の日本の経済を引っ張ってきた人たちが此の人たちならば、逆に粗い悪い方向に誘導させられて、自己中心的な生活スタイルを受け入れてしまったのも此の人たち。

 年取って昔からの日本の良さに気付いて、各地をキャンピングカーで回ったり、はたまた高級な宿に泊まって大名旅行をしているんだったら、日本の伝統的な暮らしを引き継いで行こうという若い人たちにお金を落として応援して上げて欲しいですね。

 そんな奇特な思いがある方にぴったりのお宿があります。体験型の民泊古民家。


【若い夫婦が引き継ぐ日本の智慧をシェアする古民家民泊がTV番組に】
 それは此方。広島県庄原市の山の中にある古民家。昭和の最初の頃の建物で100年くらいのものだそうです。
 古民家と言っても日本中各地で地域に合わせた造りなので有り様は様々です。
2849_x_large
 で、その古民家に住んで70年ほど前の日本の暮らしをしている若い夫婦とその家族が広島県の庄原市にいます。
13040_x_large
(此の民泊お古の画像は、STAY JAPANさんからお借りしています。)
 子供四人、犬二匹、猫一匹、鶏三羽ほか。火を使った生活をしています。
210430_x_large
 その家族をフィーチャーした、表題の「坂上忍のどうぶつ王国」2022年2月25日(金)夜7〜8時にフジTV系列のTV番組で放映されるそうです。

 その内の30分くらいが関係する内容の様です。が、どんな内容に編集されているのかちょっと心配しているご夫婦のお父様達でした。

 内容は、庄原市の、民泊「暮らし宿(じゅく)お古」の動物と共に昔からのエコな生活をしている若い家族の暮らしぶりを追ったものの様子。

 民泊お古のWebサイトを覗いてみれば、少し様子が窺い知れるかもしれません。また、番組で放映される件はお古のFacebookの方に案内が載っていました。

 さて、このお古は、奥さんが切り盛りしていて、旦那さんの方は林業事業体で5年ほど働いたのちに昨年独立して地域の山や住民の方の木を構っている様子。

 わたしが、其の旦那さんである菱さんに初めて会った(当時は未だ奥さんとは付き合って居なかったのでは?と、お父さん)のは、10年前か9年前の島根県の吉賀町柿木村(有機農法40年になる村だったところ)で行われた木の駅プロジェクトのミニサミットでのこと。
 ここでも木の駅繋がりだったのか。

 その時は丹羽さんと、森大顕さんが来ていて、島根だけでなく広島側からも参加者が多かったときでした。

 森さんは、未だその頃は、優れた薪ボイラーを探しに燃焼科学が日本よりも進んでいる欧州に行こうとしていた頃で、その視察費をみんなでカンパ活動をしていた時でしたね。
 そして後年、株式会社森の仲間たちを立ち上げて、日本各地にオーストリアの優れた薪ボイラーのヴィーズマンを普及させたのでした。

 その吉賀町でのミニサミットに参加していたのが、今の民泊お古の旦那さんとなった菱さん。今から10年くらい前の話なので、それから色々展開が有ったみたいです。

 何故この様なお話を書いているかと言うと、彼らのお父様からお手紙を頂戴して娘さん夫婦たちが件のTV番組に登場されるとのことをお知らせいただいたからです。

 こんなブログを覗いておられる方だったら、彼らみたいな生き方にご興味がある方が多いのではないかとご紹介することにした次第です。
IMG_0615のコピー (1)
IMG_0613のコピー (1)
 そのお父様とは、2018年2月に広島県三次市の林研グループ「三次市森林・林業研究会」の講師に呼ばれた際に受講されていて連絡先を交換しておりました。

 机上講習の後は、森林組合さんの敷地と公園内の現場へ行って雪の中で実習を行いましたんですね。
 其の時の講習をサポートして貰ったのが、上画像の後ろの方で立っている大橋式の山に優しい壊れない作業道づくりができるT口氏。それから其の横に座っている樹上伐採のH江氏でした。

 その際に島根県の雲南市で開催されるグリーンパワーうんなんによる、バイオマス資源市のチラシを受講者の皆山に差し上げたところ、民泊お古の若いご夫婦家族と、そのお父様たちご夫婦が資源市に遊びに来られたのです。

 と申しますのも、講習会後日、お父様と電話でやり取りしていたのだと思いますが、娘さんと一緒になった方の話をお聞きしていて、10年くらい前の吉賀町の木の駅ミニサミットに来ていた菱さんらしいことが判明。

 だいたい名字が珍しいですからね。そして民泊お古のWebサイトの画像を観て、ミニサミットの時の画像と比べたら同一人物と理解した次第です。

 そんな話をしたら、ご本人を含め全員で雲南市まで遊びに来てくれたのが2018年の3月でした。菱さんとは、此の時5年ぶりか6年ぶりの再会ということですね。
IMG_7700のコピー (1)
IMG_0926のコピー (1)
 お子様たちも木切れ細工を作って楽しんで貰えた様子。

 其の様な事もありまして、今回お父様からお手紙を頂戴し番組放送のことを知った次第です。
 そのお手紙は、自宅の妻が受け取って出稼ぎ中のわたくしめに電話で内容を伝えてくれました。早速、お父様へ電話を入れてみて事の次第をお聞きして、折角だからご縁がある方にシェアしようと記事にした顛末です。

 さてさて、この古民家は、お母様の生家だったそうで、やはり水回りが傷んでいたそうですが、綺麗に修復したとか。
10547127_1046032938756781_3510338266863857156_o
 素敵なお風呂ですよね。

 実は、そんな暮らし、すごく羨ましいと思っている次第です。古民家で暮らしたいですしね。

 さて、時間的にギリギリになってしまいましたが、もしこの記事をご覧になって間に合いましたら番組を覗いてみてください。

 お父様達がどんな構成になっているか心配しておられますが、メディアは自分たちの都合で内容を編集してしまうのは常ですからね。

 でも、記事の最初の方に民泊お古のWebサイトへのリンクを貼り付けてあるので、その内容をご覧になれば彼らの生き方が理解できるのではないかと思います。

 携帯も通じない、TVも無いとか。うちも20年近く前にTVは捨ててしまって静かな生活をしておりますが、今は出稼ぎで宿屋泊まりなので、もしかしたら番組を観られるかもしれません。

 そう、わたしは、今年も出稼ぎに出ているんです。時々家に戻る時もあるんですが、仕事が始まる時は明け方に出発して戻ってきます。
IMG_7538のコピー
IMG_7554のコピー
 でもって、もう三週間目に入っているのに、この二日ばかり予想外の積雪で仕事になりませんでした。
IMG_7475のコピー (1)
 仕方がないので、樫の大木が何本もあるのでクレーンを頼んでどうやって処理をしようかと打ち合わせなどをしておりました。
IMG_7557のコピー (1)
IMG_7564のコピー (1)
 市役所の担当さんたちも来て一緒に確認です。そして昼には宿に戻って昼から熱燗なんか呑んじゃってのブログ記事書きでした。

 という事で、また家に戻ったら昔の画像をひっぱり出して追加したいと思っております。あ、アホですね。いま認識しました。宿の部屋にTV有ったんです。

 日頃、意識の外だったので思いつきませんでしたが、これで彼らの番組が観られるかもしれません。

追記:2022年2月26日1時10分---いやあ、いい番組でしたね。終わった後に速攻菱さんの奥さんの方のご実家に電話をしてました。久々にTVを観ましたけど、こんな番組だったら良いかも。ただし、コメンテータの恐ろしい顔顔と主人公達の清らかさの対象が凄かったですけど。山と共に暮らしている人たちは良い顔をしている人たちが多いのかも知れませんね。
 こんな遅くに追記しているのは、宿屋の電波環境が悪くてなかなかネットに接続出来ないからなんです。と、共に番組を観ながら呑んでて、其の後コタツで寝落ちしたからとか・・・
 さて、本日から現場斜面の大樫の木の伐採木のクレーン搬出です。安全第一で作業しましょう。
IMG_7600のコピー (1)
IMG_7610のコピー (1)
IMG_7647のコピー (1)
IMG_7653のコピー (1)
IMG_7654のコピー (1)
 やっぱり樫は重たい。水をそんなに上げていない此の時期でも結構な重さだった。元は25インチバーで若干届かない太さだけど1m位に切っても500kg!
 でも、クレーン屋さんのお陰で無事に終了。良かった良かった。

 でも、これからもっと難儀な作業が一週間続きます。其の前の雪で一週間作業が出来なかったのが痛い。出稼ぎがまるまる一ヶ月になってしまうもんね。
IMG_7662のコピー (1)
IMG_7661のコピー (1)
 そうそう、特殊伐採用品のお店、アウトドアショップK(ODSK)の社長から電話があって、久々に今年の秋から幾つかの講習を島根で開催したいとのこと。

 すべて特別教育の修了証を発行するものだけど、簡易架線講習とクライミングとリギングの講習で労働基準監督署のガイドラインに沿って安全管理に徹したメソッドに則った内容にしたいとか。
 先ずは11月の最初に三日間をやろうと言う話が動いているので、確定後にまたアナウンスしましょう。

 東京で墜落事故が相当’起こっているらしいしね。ODSK木下社長にそんな話を聞いた其の後に電話があった八王子の空師の仲間が言っていたけど、12年前にちょこっとだけ在籍していた相模原の林業事業体で一緒だった人もナラ枯れ木で10m墜落したらしい。

 でも、下に株もなく落ち葉が積もった斜面だったので衝撃分散されて平気だったみたい。まずは無事で良かったけど、身近でそんなことがあるとね〜。
 ブログに書くなとか言われたけど、注意喚起という事で書いちまった・・・

 其の時の話で、ネットとかで動画を観て、其れだけで樹上作業に憧れてモノマネする人たちが増えているけれど、生き物の木のことを知らない基本的素養が抜けている人たちが多いからヤバイよねということ。

 こう言った作業って、技術あって当たり前だけど、それ以前に感性とか感覚、直感、イメイジ力などが人一倍必要で、コミュニケーション能力も高くないと安全管理も出来ないしね。
 ゲームが幾ら上手でも、作業する仲間や、そして対象の木とのやりとりができる能力が必要でしょう。世界が違うんだよね。
 わたし? はい。ちゃんと分を弁えております。

以上